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この記事は、2018年11月7日に、FC2ブログからこちらのサイト(https://we-spirits.jp)へ
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英ちゃんの頭の中の消しゴム

今日は母のお話です。少しお付き合い下さい。

母はアルツハイマー型の認知症を患っています、それもかなり進んで来ました。

先日、母の弟(叔父)が来たときのお話です、叔父が母に私を指差して「これ誰だか分かるか?」と聞いたのです、無言でした。

母は遂に私の名前を忘れたのです、そして色々奇行が目立つようになって来たのです。

ヘアースタイルや上下の洋服の色あわせ、総ての思考がちぐはぐで言葉もまともに出て来ません。

なのでこちらが話し、色々伝えても もう思考が駄目な為、全く伝わらなくなりました。

認知症とは恐ろしい病気です、認知症は母から総ての記憶を奪いました。

多分、もう直ぐ私や家内の名前も、誰なのかも自分の事も分からなくなることでしょう。

いま母に出来る事は、洗剤を使わず自分で食べた食器を洗い流す事と、ご飯を炊ける事、トイレに行く事位のレベルで、知能はもう一歳位だと思います。

常識は全くなくなりました、草や花の命を尊ぶ事もなくなりました、とにかく一切の記憶が消えてしまうため、もう何にも伝わりません、この伝わらないこれが一番困るのです。

私は母に何の期待も持ちません、諦めたのです、でもこれが認知症なのであって、母のせいではないのです。

よくこう言われます「認知症の人を怒ってはいけない」と 、「そんな事出来るかいな」親子であるが故に怒鳴ってしまうのです。

介護のプロは決まった時間の中だけ、所詮はビジネスです、だから出来るのです、我々は二十四時間ですよ、分かりますか?

しかしそれも期待しての事でした、もう何の期待もしていません、分からないのだから仕方がない、そう思います。

みなさん、認知症は家族を不幸にします、今は色んな予防方法があります、対処が早ければ、発症しないケースもあると聞きます。

母は我々が気付いた時、既にかなり症状が進んでしまっていました、思えば新居を建てる話しが持ち上がる数年前から母は認知症だったのだと思います、私は気付いてはいましたが、認めたくなかったのです。

現実の認知症の介護とは汚く臭く、訳の分からない事を一日中話してる人との戦争のようなものです。

まともに取り合ってると、こちらもおかしくなります、そしてこのお家が建って五年。

色々努力してきましたが、最近母は何かを注意すると切れるのです、その時の顔はまるでマントヒヒのようです。

これではお互いの為によくないと、諦めたのです、しかし、やはり言わなければいけない事は言わなければならない。

いくら家の中とは言え、やはり小さな社会と同じだからです。

でも伝えても分かりませんよね?母には余生を穏やかに生きてほしいのです。

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