色々見えて来た
母の介護から少し離れ、アルコールをぬいて静養している、頭がリセットされてきた。
感じるのはやはりオーディオの事である、私は色々馬鹿みたいにやってきた、そして、やってはいけないことが見えた気がする。
オーディオは既に完成されている、個人的にそう思っている、ヴィンテージオーディオを愛するのもいいが、もうオリジナル部品の寿命が来ていると言う事である。
真空管(実際は真空になってはいない)もそうである、ペアで特性の揃ったものは皆無である、私は真空管アンプに全く興味がない、使った事はありますが。
以前超有名なヴィンテージオーディオショップの中にウエスタンスピリッツは存在した、そのショップのヴィンテージアンプのメンテはとても酷いものだったのを覚えている。
こう思った「そうか、だからヴィンテージオーディオショップは儲かるのだ」と。
内容は書かないが、実にメンテの内容は酷いものだった。
オリジナルと証して、ニコイチサンコイチは当たり前、当然直ぐに売れるが直ぐにまた壊れる、壊れるとお客様はなんの疑いもなく再びお金を支払う。
何にも直っていない、むしろ音がガラリと悪い方向へ音が変わっている、お客様は「よくなったよくなった」と喜んでいる、そんな状況なのです。
ヴィンテージオーディオは、余程その道に精通してないと手を出してはならない、間違いなくお店の餌食になっている。
私はそれが分かり、ヴィンテージオーディオが嫌になったので、イシノラボへマルチシステムを総て依頼したのです、なので今のスピーカーシステムを鳴らすマルチシステムは揃いました。
すると全く別の世界が開けたのです、回路が優れてるのも確かにあるとは思うが、部品が新しく部品定数がしっかりしたからだと思う、この感動は、ヴィンテージオーディオにはないのです、つまり常に頂点でなく麓なのです。
オーディオ機器の部品の寿命は20年と聞きます、コンデンサーならば早いもので10年と聞きます。
古きよき時代は、もう既に終わっているのかもしれません、新しい回路や部品の優れた機材を使った方が、音は絶対に優れています。
ヴィンテージと新しいものの融合は、そろそろ終わりがきたと思います。
やはり現代のハイエンドは素晴らしい、買える立場になりそう思います。
ウエスタンスピリッツは、スピーカーシステムだけはヴィンテージですが、他と違うのは、マルチシステムが総て新しいから上手くいったのだと思います。
確かに、お金がある程度なければオーディオは出来ない、しかし湯水のごとくお金を使っても音は簡単によくはならない、オーディオはそんな厄介な趣味だと思います。
ましてやマイ柱上トランスを増設してもそれだけでは、いい音にはなりません、現にやった方の音をきましたが…
オーディオとはそんなに簡単なものでなく、またそんなに難しいものでもありません。
これが一番難しいのですが、色付けなく録られた総てを歪みなく鳴らす、これがオーディオだと個人的に思います。
なので後付けでペタペタ色々追加させてはいけないのです、確かに音は変わりますが、別の何かが追加され何かを失います、なので、本当に良くなったのとは全別のお話です。
オーディオは、分かっていない事を理解してから進歩します。
でも最近つくづく思うのは、ある程度答えが出たようなものです。
オーディオは適度に泣かせ、適度に牛耳る、このさじ加減が難しいのです。
買い換えるのがオーディオではない、お前が鳴らした極限を聞いてみたい、と私に話した友がいる。
先日購入した.SP‐10Rの事である、40年前のSP‐10MK2と天と地の差はないだろう、そんな事は分かっている。
つまりそれを使い私がどの様に料理するのか、これを友は聞いてみたいのである、つまりこれもまた地獄の一丁目なのかも知れない。
つまり天竺を目指す西遊記みたいなものなのである、オーディオは永遠に終わらない、これが分かった気がする。
機材を換えて喜んでいるうちは、まだまだお子ちゃまだと言う事である。