ヘッドシェルの制振はとても効く
少し前、知り合いからの情報で、私も実験をしてホーンの泣きを適度に止める事に成功したと思う、ホーンとウーハーの音の繋がりが滑らかになり、その結果、低音が太く前に出てきた。
これも同じ知り合いからの指摘なのだが、ヘッドシェルは振動しているので、止めると低音が出る様になったと連絡がきた。その方はシェルの裏側、リード線のはってる方に貼ったと言う、私もそこに貼ってみたがあまり効果はなく、自分のを良く見て見ると、私のはオーバーハングの関係で、カートリッヂが少しシェルの後ろに付いていて、前面にシェルとカートリッヂの間に隙間があった、そこに貼ってみた、その効果は直ぐに分かった程であった。静かで落ち着いていて、やはり低音が前に出た。この実験結果はシェルやカートリッヂにも色々あり、貼る場所が微妙に違うのだと思った。あまりたくさん貼りすぎても、いけないようだ、適材適所、適量だと思う。
そして次の日、今度は気になったヘッドシェル上部総てに、カートリッヂを留める飛び出したネジも含めて貼ってみた、その時にどうしても均一に貼ることが出来ない、つまり左右の重さのバランスが崩れるので、それはそのまま左右の定位の変化となって現れる、私は、凄く難しいが、インサイドフォースキャンセラーの調整で上手くいった。私はインサイドフォースキャンセラーの重りに鉛の薄い板を巻き付けて微調整をおこなった。かなり微妙で八時間はかかったが、やっと決まった。しかしこの調整は耳でやるしかない。
結果、楽器の音がする。今まで感じていたよりも実在感を伴って鳴る様になり、この実験は概ね成功だと思う。
私は今回貼ったものを勝手に制振材と呼ぶ、しかし私が使用したこの素材は譲っていただいた貴重なもので、市販されていない、各自で色々考案し、ヘッドシェルの振動を減らした方が良い。
共振、共鳴、振動はオーディオにとって有害であると私は思う。