マランツ#8Bを借りて聞いた
以前から気になっていた、我が家はパワーアンプがCROWN DC-300Aだ、そのせいではないが、低音が低いところまでなかなか鳴らない。
ひょっとして…あまり関係ないとは思ったが、ダンピングファクターが強すぎるのではないか、マランツの真空管アンプは以前聞いてみて、少し低音があまい気がした。
上手くバランスするかもしれない、ひょっとして音が少しあまい方が、言い方は悪いが、低音はのびて聞こえるのではないか?
三時間CDを鳴らしておいて、借りたアンプの試聴を開始した。
なるほど、思ったとおり、確かに#8は低音が少しのびて聞こえるが、ダルダル(あまい)になった、抑えがきかない感じ(総ての真空管アンプがこのような音になる訳ではない)だ、しかし高域や中域の細やかさその切れの良さは、トランジスターアンプの比ではない、しかしこの低音では私は納得いかなかった、反面、優れた真空管アンプに興味をもった。
自分に知識があれば、色々やってみたいが、真空管アンプは私にとって未知の領域だ、使った事はあるが、作った事は一度もない、なんか危ない予感がする(笑)
また始まってしまうのかい?以前のネットワークがいい例だ、話しには聞いているが、優れた部品メーカーはオーディオから手を引いている、でも先ずは、キットから発展してみるか。
しかしネットワークでかなり懲りているし、マランツを聞いてみて、なんか自分の鳴らし方とは違う雰囲気を感じた、しかしマランツ#7が真空管アンプの総てではない。
それがずっと頭に引っ掛かっている。
私は危ない人間だ、また自分を追い詰める事になりはしないか?いや、絶対にそうなる。
気を取り直し元のCROWN DC-300Aに戻した、なんの事はない、私はこちらの方が今は聞きやすい、ずっと使って来たからだろう、圧倒的な迫力と弾んだ低音が軽々とJBL4560を鳴らした、しかし真空管に比べ、どこか全体的にクリアーさがない。
良い悪いでなく、全く違う世界なのだ、アンプをかえたら、またネットワークを変えなければならない、いたちごっこだと思った。
オーディオは良いとこ取りは出来ない、以前マルチで私は失敗している、真空管アンプでドライバーから上の周波数を、そこから下をトランジスターアンプ テクニクスA1で、その逆もやってみた、名をあげれば切りがないので省くが、たくさんのアンプでも試してみた、どうやっても共存しないのだ、分かりりやすく言えば繋がらないのだ、あり得ない様な妙な音になってしまった、真空管アンプとトランジスターアンプは多分マルチでは繋がる事はない、やってる人も多いがとても難しかった。
その方向は私の目指す方向とは違う、色々言ったが、真空管アンプの音は太くピュアで、世間で話している暖かく柔らかい音ではなかった、もっと冷徹でピンッとはりつめた感じだった。
私は、確かに真空管アンプの音にも魅せられた。
ホットとコールド、ウェットとドライ、全く別のものなのだ、交わる事はない、しかし、回路の原理はそんなに変わらない気がする、真空管や特にトランスが鍵なのかな?私はそう理解している。
オーディオに絶対はない、真空管アンプの鳴り方も一理あるな。