ネットワークの固定抵抗の値を変えた。
先ず前回、最後にプリアウトの回路に25kΩを仕込んだ。
パワーアンプは、経年変化が激しいVR(ボリューム)を、二年前に外した時に、一旦オープンで聞いてから、メーカー(CROWN)公称の25kΩを入力回路に、仕込んであった。
TAFのタンタル抵抗1/2Wである。もう製造中止で、販売してるところは殆どなく、定数は、今のところ在庫限りである。
しかしこの抵抗、音が素晴らしい。ビシェイの最高クラスを除いては、多分今回の使う場所と用途では、音質で右に出るものは多分ないだろう。
しかし、欠点もある。エージングに、とても時間のかかる事が鳴らしていて分かってきた。鳴らして二週間、いまだに音は毎日、大きく変化している。
そして昨日から少し物足りなくなってきた。プリアンプに繋いだ抵抗のエージングが進み、ネットワークのドライバー&ホーンのレベルを少し上げてみたくなったのである。抵抗は初期のエージングが終了したのだろう。そう感じた。
今度はネットワークである。ここはUSAのDALE(デール、消し炭色の酸化皮膜)の抵抗10Wである。
今までは、約マイナス7.5dB、今回はマイナス6dBである。JBL LE-85の能率は、厳密には、公称の108dBよりも、少し低いと聞いた事がある。でもとりあえず、メーカーの公称の出力音圧レベルが正しいとすると、今は能率が102dBになっていると言うことになる。
少し心配だったが、それでやってみたのである。すると、どうした事だろう。上がると思っていた重心が、逆に下がったのである。
説明しておくと、私のホーンはフレアーカットの低い(250Hz)コーラルのAH-500である。
これの意味するものは、厳密には音は見えないので分からないが、ウーハーと上手く繋がったのではないか、と、憶測だが思う。中低域が肉厚で、ウッドベースが弾んだ雰囲気は一度使ったらやめられない。
そしてやっと気付いた。ツィーターの音も本体からでなく、ホーンから聞こえる。と言うか、どのユニットも全く主張しなくなっている。
これは良い。また変化するかも知れないが、更に繋がりがスムーズである。この結果になり、固定抵抗の値が悪くはないと思う。
そして定位は更に、小さく太く色濃く強くなり、静かで滑らか、そこから二本のスピーカーの更に外側まで音が広がった。スケールは桁違いに大きく深く広くなった。
部屋は凄く狭いのに、目を閉じ聞いていると、広い所で聞いてる様な錯覚を起こす。それがとても違和感なく自然なのだ。
どうやら上手くいった様だ。