アルゲリッチ チャイコフスキー、ビアノ協奏曲 第一番
はじめに。このブログは、音楽よりも、どちらかと言うと、オーディオ的な呟きです。
単なるどこにでもある日本盤である。昔レコード屋さんでよく並んでいた。中古しかない今でも、比較的見つけやすいと思う。
でも、やっぱり名盤だったんだ、そう思った。このレコードは昔、友人の部屋で一度だけ素晴らしい音で聞いた事がある。
今の今まで私は、たいしたことのない単なる日本盤だと思っていた。
私が24歳の時だった。友人の鳴らした音は本当に素晴らしかった。定位もフォーカスが決まっていて、ピアノの低音弦が地を這うような鳴り方で、総ての楽器がクッキリと分離した鳴り方をした。聞いた時、惚れ惚れしたものだ。
でも、たまたまそこでしか上手くならないレコード、ずっとそう思っていた。
今日はもっと鳴るレコードジャンルがあると感じ。あまりジャズを聞く気がしなかった。ジャズは当たり前の様に、我が家では上手く鳴るからだ。
このレコードの前にもチャイコフスキーの六番、悲愴をムラビンスキーの指揮で聞いていた。とても上手く鳴るのである。
やはり装置は進化したのではないか。また装置がレコードを選び出したのかも知れない。多分そうだ。
普通このピアノは、かなり上手く鳴った装置でも、ハンマーで叩いた様なゴーンと言うピアノの低音弦の一本調子な音がする。
今日は地を這うように、クリアーに、リアルにピアノの低音弦がはじめて鳴った。この音は昔、友人が、YAMAHAのNS-1000で鳴らした音と酷似している。NS-1000である、NS-1000Mではない、黒檀のボックスの方である。
チャイコのピアノ協奏曲一番は普通、途中の曲調が私には間延びして退屈なので、なかなかA~B面を通して聞けないのだが。今日は、楽しいので最後まで聞いてしまった。
ビアノの弦の音の分離した感じがなかなかである。まるで弦が震えて風を切ってる音迄聞こえるみたいだ。
このスピーカーはJBLの4560BKオールホーンシステムである、こんな風に鳴る筈がないのだが鳴った。
このレコードは諦めていて、多分十年は針を通していなかった。今までどんなに上手く鳴った時でもこんな音は鳴らなかった。
オーケストラも気持ち良くて、風の様だ。
指揮者はシャルル・デュトワ ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団である。
システムはまた、前よりも遥かに鳴ってきた。これはエージングが進んだからではなく、今年の努力の成果である。