部屋を片付けていたら埃を吸って風邪をひいた。
やっと平熱に戻った。
私はここ数年風邪をひかなかった。今、リスニングルームを含めた新居を建築中である。やっと八割程完成した。
ここでの十二年の生活の中で、日々増えていった段ボールや梱包用のプチプチはかなりの数だった。
しかも片付け始めるとかなりの大きさだし、何故だか物凄い埃だった。このままではゴミ屋敷みたいだし、引っ越しの見積りも出来ない。一気に始めた。
何とか片付き、次の日の喉の具合も平気そうなので、他の所も気合いを入れて片付けていた。
三日くらい経ち、朝起きると胸が苦しい。来た。埃だな、直ぐに分かったが、医者にも行かずに薬局で購入した市販の薬を飲んでいた。
私は完全に舐めていたのである。更に次の日、完全に熱が出てきた。その日は新居の玄関のタイルと、私のオーディオルームのカーペットの色を決める日だった。
無理をおして現場に行ったが打ち合わせを二時間位外でするので、完全にまいってしまった。
その後、医者に行き点滴をうってもらったが、時既に遅しである。
次の日に家内が豚しゃぶの肉を買ってきてくれたが食欲がなく、二回に分けて二人で500gをやっと食べた。普段の私ならば、一人で食べられる。その時の体温は既に37,8゜である。もう大好きな酒は飲めなかった。
前の晩から次の日の仕事は駄目なので悪いとは思ったがキャンセルしておいた。こんな体調ではまともな仕事は出来ない。
そして今日の朝は、腰は痛いし膝は熱でガクガク寒くて震えながら、病院へ再び行って点滴を受けた。
点滴の途中は寝てしまって、あっと言う間だった。終わるとスッキリしていて、お腹が空いた。
点滴を受けるタイミングが良いと私はいつもこの様になる。つまり風邪をひいて三日はどうにもならないのだ。
まる三日?まるでオーディオケーブルみたいだ、そう思った(笑)
風邪はひいて三~四日で治まるのが平均らしい。
今年五十四の体には正直、かなり堪えた。大袈裟かも知れないが、新居に行く前に死ぬかと思った。気合いだけでいけるのは若い時のお話である。
今夜やっとアルコール消毒が出来そうである。