凄い録音のレコード
米盤である。CDでもあるかも知れない。
私はこのレコードを二十年程前に、今はなき秋葉原 石丸のソフトワンの二階のレコード売り場で購入した。何も分からず、ただジャケットにひかれて。
その石丸のレコード売り場を発見した時、まるで幻を見てる様で、とても嬉しかった。タイムスリップ?そう、もうレコードは再販の予定はなかったのです。だから余計に嬉しかった。
毎月給料日になると、家内に内緒で昼休みにクレジットカードで、レコードをたくさん購入していた。このレコードはその中の一枚である。安くはなかったと思う。
このレコードは、私のオーディオシステムで、まともに鳴ったことは一度もなかった。やたらと派手な録音のわりに中域や高域がないと思っていた。
しかし今回Technicsの名機EAS-9HH42を購入し、ドライバーも含め調整した結果だと思う。とにかくかっこいい録音だと思う。
正にエネルギーロスのないMAX迄鳴った、そんな感じである。今から新居の部屋での、余裕のある鳴り方を想像するとワクワクするのである。
多分静かで、鳴るべきところまで総ての楽器が分離して、もっと風の様に鳴るだろう。今でさえ、体ごと持っていかれそうな鳴り方である。
このレコードはアンセルメが振ったヴェルディの三角帽子や、ミュンシュが振ったベルリオーズの幻想交響曲とならび、ジャンルは全く違うが、音が素晴らしいレコードだと思う。
私の部屋の床はコンクリートである、それがブルッ!と震えた。高域はシンバルが気持ちよく奥行きを伴い鋭く柔らかに鳴るのである。
しかし、うるさくはならないのである。クラシックの楽器は凄いと思う。
それにしても凄い録音があったものだ。