ツィーターを戻してみた
あれから、ドライバーのハイはのばしたままで、ツィーターに繋ぐコンデンサの定数を1.1μf(18000Hz)に定め、ツィーターを繋げ一週間聞いていた。その結果、世間を飛び越えた異次元のオーディオ構築には、やはりツィーターが必要と判断。
前回迄は、5000Hzでドライバーとツィーターを繋げていた。一旦リセットしようとツィーターなしでドライバーのハイカットコイルを外し、セオリーどおりドライバーのハイをのばして少しの間聞いみた。
私は今まで、度重なる実験をしているため、進むのが普通の人よりとにかく早い。これだけは自慢であり慣れである。何をどうしたらどうなるか総てノートに書いてある為、大体は分かる様になってきた、それと、何より今までに培った勘である。理論も必要だが、閃きは我が人生の座右の銘である。
ハイカットコイルを外しドライバーのハイをのばすと、部品点数が減ったので、確かに素直になったのだが。今度はウーハーの鳴り方が、時間と共に変わってしまった。ソースによっては重く鈍くなって感じた。位相は正しいのだが、真っ黒な普通のジャズ、そんな雰囲気である。クラシックも爽やかに響きが鳴らない。
やはり、トータルでの波形の問題なのである。不思議なのだが、ツィーターがウーハーの主張みたいなものを抑え、ウーハーがツィーターの主張みたいなものを双方適度に抑えてるのが分かる。
自然界にあり得ない波形を形成してはいけないのではないか、そう感じた。
高中低が揃って、はじめてまともな音になるのは、ネットワークを追い込んだ事があれば分かるだろう。でもこれは意外と少数の方をのぞき真には気付いてない。仕方がないが、センスと聞き方の問題だと思う。
今回秋葉原へ行き、1μfと0.1μfを購入してきてパラレルで合わせ1.1μfにした。ツィーターを約18000Hzでカットしたのである。
始め1μfだけで聞いてみたが、ほんの少し気持ち悪い違和感を感じた。なのでそこに余分に購入してきた0.1μfを並列に追加してみた、違和感はなくなった、もう一つ0.1μfを追加してみた、また違和感がある、今度は被った様な雰囲気。結局何度か聞いて1.1μfに決定した。狙いは今の段階では合っているように感じる。しかしこれがまた時間の経過と共に動く事があるのである。ここが正にエージングなのである。
コンデンサだけでカットしているので、切れ方はかなりだらさがりとは思うが、今のところ聞きやすい。
LE85はカタログデータ程ハイはのびていないと感じる。16000Hz辺りからだらさがりになっていると感じる。これにはホーンの特性もあるので一概に無責任には話せない。あくまで主観的な意見である。
それにしても0.1μfの差ははっきり分かった。単音だけでは私の耳にはには聞こえない周波数が、下の周波数と繋がるとよく分かる、またその逆もある。その時、明らかに変化したように、耳に絡んではいけないサラリと繋がると正解。
しかしこれもここまでくればコウモリか?立派なオーディオ地獄である(笑)
少し前、ドライバーもハイカットして5000Hzでクロスさせていた時と明らかに鳴り方は違うが、こちらの方が素直な感じがする。
細かいところまで水が染み込む様な音がする。高い周波数でカットしたので、近くに行ってもシンバルの音以外は鳴ってない様に聞こえるが、リスニングポイントで比べるとツィーターの有無は差が明らかである。
やはり個人的にツィーターは必要な感じである。
これから色々なソフトを聞き込まなければ真価は分からないが、総てのジャンルのソースを上手く鳴らし分けないと成功とは言えない。
今まではイギリスデッカ盤のバロックが苦手であった、今はそれが素敵に上手く鳴っている。
5000Hzでクロスさせていた時との違いがやっと言葉になった。品の良い鳴り方になった、LE85に少しエアー感を追加した形になったが。しかしその僅かの差を追求するのがオーディオである。数値上は僅かなのだが音の差は凄いものがある。明らかに低音も鳴り方が変わった。
LCネットワークはまだまだ追求の可能性ありと判断した。