JBL LE85
個人的に盲目的にJBLがずっと好きだ。2205と2420と2345ホーンから始まり紆余曲折を経て、ずっとJBLを使ってきた。でもやはり個人的に130AとLE85が好きなのである。
その理由は、些かミーハーかも知れないが、独特な神秘的なフォルムと、やはり簡単には使いこなせない、ある時代が産んだ、独特な音質があるからだろう。
鳴らすことが出来ない過去の方達が、最後じゃじゃ馬と言っていた、成る程とずっと憧れの様に私もそう思っていた。しかしそれには常にホーンの問題があった。
残念ながらJBLには、優れたホーンがないのである。だから今は個人的にコーラルのAH-500を使っている。
そこそこまで鳴った今でも、やはりJBLは、じゃじゃ馬なのだと思う反面、そこがこいつの可愛いところでもある。
JBLは、合わせ方を間違えなければ、優秀なユニットなのである、だから少しでもこちらが妥協したり手抜きをするとその粗ばかりを鳴らす。
しかし上手く鳴らす事が出来れば、JBL以上のスピーカーユニットは多分存在しない。
特にLE85である。上手く鳴らせないこのユニットは、なかなか湿った様な柔らかな落ち着いた音が鳴らない。
JBLはアルテックに比べて中域が薄いと言われる、しかしその反面、アルテックの様に円やかな音にはならず、少し刺激的な、はりのある尖った雰囲気のある音を鳴らす事ができる。私はそこが好きなのである。
だからアルテックA-7も何度も使ってみたが、クラシックを聞くと箱庭的な鳴り方になるのが満足出来ずに、どうしても個人的に今の4560BKスタイルに戻ってしまうのである。
今のLE85は、度重なる実験の結果、最早JBLと言わないのかも知れないが、とても上手く鳴っている。
富士宮の強烈な6ウェイマルチサウンドなど聞かなかったら、馬鹿な話だが、これ以上の音などあるのか?そう思っていた。ウエスタンスピリッツのウーハーはシングルである、しかし、ダブルウーハーに負けた事はない。
個人的にLE85がこのシステムから外れる事は多分永遠にないと思う。立派に鳴っていた6ウェイサウンドは確かに凄かった。
しかし何かの参考にはするが、やはりそれはそれとしてである。次元の異なる全く別な道だからだ。
道は遠いかも知れないが、こちらは別な方向からその尾根を目指す。
私はマルチも認めたが、やはりLCネットワークで繋げたJBLの危ない音が好きだからである。
更にはLE85が好きだからである、そこにはあまり理由はない。ただ他のドライバーにはない音が圧倒的に好きだからである。
LE85は確かにじゃじゃ馬かも知れない、しかし悪戦苦闘して上手く鳴らす事が出来たら、やはりサラブレッドだと思う。
それを真に知りたければ、このブログを最初から総て読んでみてほしい。間違えもあるが、私はあえて訂正しない。このブログは、LE85を何とか鳴らそうとした私の記録でもあるからである。必ず、何かの参考程度にはなると思う。