オーディオケーブル考
ウエスタンスピリッツのケーブルは、とても強く絹巻きをしてハンドメイドで作る、一本(左右ペア)作ると三日はグッタリ。絹巻きとは言っても、はじめから絹巻きされたウエスタンワイアーの事ではない。
オリジナルウエスタンは絹巻きされていたワイアーと言っていただきたい。
ウエスタンスピリッツのケーブルとはウエスタンで、絹巻きされていたワイアーから絹を総てほどき、裸単線にしてから、そこに強く綺麗に絹糸を手で隙間なく綺麗に巻き付けて作るのである。当然摩擦で指は刷りきれる。しかし、鍛練の結果そこにまめが出来て今は慣れた。
それは何故か?ワイアーに絹糸を強く密着させる為である。たくさん作ってきて、その都度、試聴を重ねた結果、その方が明らかに音に甘さがなくなり、滑らかになり音が良いからである。実は絹糸の色でも微妙に音は違う。
では強く巻き付けた場合、どの様に良いのか?先ずはうるさくない。そして適度に振動が抑えられ、優しく滑らかな音になると思われるからである。
そしてケーブルの中で本当は何が起こっているのか?他にも問題山積で答えは出ていないが。
その一つは、電磁誘導が考えられる。プラスの線とマイナスの線は隣り合い、互いに右ネジの法則で磁界を作り、互いに反発仕合い、電気の流れる反対方向に動こうとするのである。しかもオーディオは交流である、とんでもないことがケーブルの中で起こっている筈である。しかし真実は見えない。
ならば、ネットワークのコンデンサやコイルが良い例である。板の上にしっかり部品を留めると音が激変する。これは何故だろう?それがヒントである。部品やリード線は、動こうとするのである。これは電磁誘導と考えられる。
ウエスタンスピリッツのケーブルは、プラスマイナスを平行に保ちながら二本の線に更に強く絹糸を巻き付けて作る。またこのプラスマイナスをまとめない作り方も繋ぐ場所によっては音が開放的で良いと思う。
個人的にシールドはプラスにしかかけない。そのシールドとプラスの線も距離が近いため干渉し、やはり電磁誘導が起こる。それも隣り合わせ、一緒に絹糸を強く巻き付ける事により、電磁誘導を適度に抑えているのである。
電磁誘導が起こるからと、アロンアルファ等でプラスマイナスをガチガチに固めてしまうと、確かに中域は増えて聞こえる。
しかし、その音は高域も、低域ものびがなくナローなこもった閉塞的なつまらない音になってしまう。それは何度作ってみても答えは変わらなかった。響きが鳴らない。なのでやりすぎは禁物である。
そしてプラスマイナスを強く捩るベルデンのオレンジブラックケーブルの様な作り方もあるが。答えはアロンアルファで固めた音に酷似している。
それは、緩く捩っても少しは違うが、やはり答えは同じである。ケーブルを捩ると、強いフィルターになってしまうからである。なのでプラスマイナスは、適度に電磁誘導で動くのも大切と思われる。
そして更に、何故絹糸なのか?素線の表皮効果がある。電気は周波数が高くなるほどワイアーの外側を流れようとする性質がある。
そこにスミチューブやヒシチューブや石油系の被膜が密着して良い事は何一つない。絹糸は、ほぼ迷走電流を流さないからであると考える。
さてお気付きだろうか、プラスマイナスの線はいくら抑えても電磁誘導が起こる。つまり中でお互い反発仕合い擦れている訳である。
石油系のものを被膜に使うと、擦れて静電気が起こる、そこに音楽信号以外の微弱な静電気が起こる。それはワイアーの表面に張り付いている。お断りしておくが、一本一本にポリエステル被膜を施したリッツ線の表皮効果とはまた意味が少し違う。
話しは戻る。確かにそれだけの影響ではないが、それでは音楽信号以外の静電気が発生し、特にワイアーの表面を流れる高域に影響する事になる、私はそう思う。
だから市販のケーブルはどんなに高価であろうと、伝送効率の優れた素線を使おうと、どれも高域が歪み最後まで綺麗に鳴らないのである。
ウエスタンスピリッツのケーブルはそんな事はない、市販のケーブルとは絶対に交わる事のないケーブルなのである。
そしてウエスタンスピリッツのケーブルは、規格に縛られた商品ではなく、音の為だけに作った作品である。
オーディオケーブルで音は変わらない?それは貴方のシステムがボケているからである。オーディオケーブルで音は激変する。オーディオはケーブルの音を聞いてる様なものである。
最後にオーディオを鳴らすのは他でもない、ケーブルである。そしてケーブルはオーディオアクセサリーではない。立派なシステムの一部である。
これらを解決したのは多分ウエスタンスピリッツだけと思われる。一度聞いてみてほしい。貴方の感性と合わなければ、ただ送り返して頂ければそれで構わない。貴方が負担するのは送り返す送料のみである。
私は、一切押し売りはしない。それは何故か?自分が作ったケーブルに、自信と絶対的な誇りを持っているからである。
宜しくお願いいたします。