音の変化に気付く能力
捉え方は人様々だとは思う、はじめは分からなくても真剣に聞いていると、その聞き方は鍛練により出来るようになってくる。
一番良いのは真実の音、つまり普段聞いている生活の中での様々な音である。その場の音なので違和感がある訳がない。少し気を入れて聞いてみよう。
しかし、もしも持っているならラジカセ等でご自分で録音して、オーディオシステムで聞いてみてほしい、一瞬で違和感を感じる筈である。でもスタジオ録音程良い音ではないが、それはラジカセの性能が低い訳ではなく、オーディオシステムが鳴っていないからである。ならば色んなソースも同じである。
生らしく入ってはいるが、生とは全く違う聞こえ方をする。それを普通に違和感なく鳴らそうとするのがオーディオである。高価な機材に換えてその能力を比べるものではない。システムから鳴る音は貴方自信の器である。
みなさんが考えているより聞き方はもっと遥かに簡単である。なにも低音がどうの高音がどうのと理屈でこねくりまわす事など全くないのである。
もっと簡単に話せば、ミキサーが録音したとおりに再生すれば良いわけである。それ以外の事はない、しかしそれが難しい。
先ずは、その現実の音を覚える努力をしなければならない。そして感じたままを文章にしてみると人に伝え易くなると思う。
私はこのブログを毎日更新する事で音質を言葉にしやすくなり、人に言葉で伝え易くなった。しかし文章はなかなか伝わらない様である。人は自分に都合よく解釈なさるからである。
文章に出来て言葉に出来るようになれば、人にも伝えられるし、自分に意識付け出来る様になり、次の実験に行ける訳である。しかし結果を文章にするのは難しい。
とにかく聞いた音を描写するようにノートに書く事である。そうすると気が付いて来ると思う。
貴方のシステムの欠点や良いところが。絵の上手な方に聞いてみた事がある。なぜそんなに記憶だけで書けるのかと。
するとこう言われた。人は見たものを必ず書ける筈だと。以外と細かいところまで見ている筈であると言われた。そうでないと顔すら認識出来ないとの事だったが、私には絵は書けなかった、多分真剣でないからだろう。しかし人の顔は覚えている、ならば書ける筈なのだと。
オーディオも似たような事がある。私は書く事で音を認識してる様である。
細かな微妙な差を聞き分ける能力を鍛えよう。私はよく固定抵抗のR1R2を間違えて繋ぐが、最近すぐに分かるようになった。しかし、これに気付く人は実は極僅かである。私が試聴に伺うまで何年もおかしいと思いながらも、そのまま気付かず聞いているからである。
これが分からないと、再度細かく見るまで気が付かないことになる。
音の違いを聞き分ける能力を鍛えよう。本当に真剣ならば絶対に分かる。もしそれが分からなければJBLもマッキントッシュもあったものではない。
味噌も醤油も塩もあったものではない。何を使っても分からない事になる。拘りが大切である。
本当に分かる方が一流のものを使った時、物凄い音になる筈なのだが、良いものを使っている人に限って、私は一度も凄い音を聞いた事がない。
ないよりは良いが、良い音はお金では買えない。優れた友人もお金では買えない。そして信用も愛もお金では買えない。
崩れるのは一瞬だが、総て僅かずつ崩さぬように、丁寧に積み重ねるものである。
それが分かった時、オーディオの真実は見えて来る。そしてオーディオは貴方に、必要な何かを語りかけて来るだろう。先ずは違いに気付く事である。
そして、真剣に考えてほしい何故なんだろう。
私はそう思う。