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また一つ素敵な彗星が消えた。

2006年の頃だった。まだ私が調布に住んでいた頃、埼玉の所沢で先輩と二人で、ウエスタンスピリッツとしてオーディオケーブルの製作販売をしていた。

西武線の西武園で下車の、静かなのどかな環境のオーディオショップなのだが老舗で、オーディオ博物館みたいだった。

そこでウエスタンスピリッツは、昔喫茶店だった店舗を改装してもらい、間借りしていた。家賃のかわりに毎週末ライヴを企画してミュージシャンをお呼びしてコンサートをやっていた。

そのコンサートの一番最初にドラムを叩いて頂いた。〇沢さんと仰る方である。先週水曜日にリハーサル中に倒れ二日後に亡くなられた、病名は脳幹出血だった。

まさかまだ若いのに。彼のドラムはどちらかと言うと控えめで、ソフトなブラシの音が今も忘れられない。彼は演奏していて自分に酔ってくると、目を瞑りドラムを叩く。それがかっこよく、とても印象的であった。

彼とはライヴの他に、仕事が終わってから保谷の住宅街にある鯨屋(居酒屋?焼き鳥屋さん?)さんで落ち合い、毎日の様に飲んだりしていた。

当時鯨屋さんはジャズミュージシャンが多く集まり練習をしていた。なのでいつもライヴ状態。最高だった。ドラムもピアノもウッドベースもあった。

私たちは鯨屋さんにアルテックA-7を納めた。みんな各々に聞きたいCDを持参して勝手に聞いていた。

〇沢さんが亡くなったと事を知った時、真っ先に鯨屋さんで毎日飲んだ事を思い出した。

そして沼田市に彼がアルバイトでドラム教室をしていたスタジオに、一緒に大きなティアックのオープンデッキを引き上げに行ったのを思い出した。

ありがとう〇沢さん、最高のブラシだったよ。もう聞けないが、私の心にはまだ響いているよ。そして多分これからもブラシを聞く度に、貴方の音や色々なお話を思い出すだろう。

さようなら、ありがとう。もうごゆっくり。心より、ご冥福をお祈り致します。

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