リッツ線とは
文章にすると、何だかとても大袈裟なものに見えてしまうのかも知れないが、もうすぐ一ヶ月無料モニター応募が始まるので、その前に少しご説明をさせていただきます。
リッツ線とは元々オーディオの為に開発されたものではありません。むしろもっと遥かに高い周波数でのインピーダンスを下げようと開発された種類のケーブル(ワイアー)である。
リッツ線の音響音質改善効果とは。交流である音楽信号が電線の中を通る時、高い周波数になる程、電線の表面を流れようとする電気の性質を利用して、被膜のある細い一本一本の独立した単線を、多芯線にして作る事で合計表面積を増やせる。例えば道路の道幅を広げようとした様な製造方法になっている。
なぜそうなるのか?例えば0.6㎜単線が1メートル幅の道路だったとする、その道路を更に広げる為には、今回知り合いが昔実験して、何処まで素線を細く出来るか検証し、伝えていただいた限界の、0.12㎜単線を何本にすると0.6㎜単線と同じ断面積になるのかを先に求めた。
ノギスで測ると0.6㎜単線の直径は0.6㎜であるが、断面積は0.6㎜ではない。計算していくと0.12㎜単線を25本で0.6㎜単線と同じ断面積になる。その結果、合計表面積は増えて、道幅はかなり広がる事になる。
つまり同じ断面積になっていても、リッツ線の一本一本は数が増えて、トータルで表面積が何倍も増えた計算になり、高域のレスポンスが改善されるのではと考えたのである。
つまり、導通しているのは最初と最後だけとなる。細い素線の一本一本は総て完全に被膜がかかっているので、途中で一切導通することはないのである。
先にお話した、交流信号は電線の表面を流れようとする性質を利用するとはこの事なのである。なので素線の径を限界迄、細くして、本数を増やし同じ径にし、少しでも合計表面積を増やしたいのである。
しかし、高い周波数にしか作用しないと思われた音質改善効果は、なんと全帯域に及んだのである。
計算通りに0.6㎜単線と同じ断面積にはなったが、やはり計算通りにはならなかった。なので0.12㎜単線の数の増減を繰り返し、耳で聞いて27本が一番優れていると思った、それを0.6㎜単線と同じとウエスタンスピリッツは定めた。
その0.12㎜単線27本を四本使い、結局、プラスにだけ108本とした。普通ケーブルは、プラスマイナス同じワイアーで作るがウエスタンスピリッツは、マイナスは1.2㎜単線を一本とした。そしてシールドはリッツ線であるプラスにだけしかかけていない、方向はエンドアースとした。
なのでプラスだけがリッツ線にシールドで、マイナスは単線だけとした。そしてプラスマイナスを平行になるように作った。これを決める迄に毎日、色んなパターンで作り、二ヶ月はかかったことになる。
マイナスもリッツ線にすると音は力がなくなり、広がった感じは出たが、音に芯や勢いが全くなく、情報量も少なかった。
マイナスを1.2㎜単線にすることで、違和感を総てクリアー出来た。計算だけでは決まらず、実に開発に時間がかかってしまったのである。
しかし、いくらリッツ線で良い結果が出たからといって、同じ0.12㎜単線の被膜のない素線でケーブルを、同じ数で捩って作っても、良い音にはならないのである。
そう、それでは、ただ単に太くなっただけだからである。当然そちらも実際に試してのお話である。
そして、ウエスタンスピリッツのケーブルは、中線の被膜も外被膜も絹糸をとても強く巻いて作っている。デザインは、絹糸独特なしなやかさと、柔らかな光沢があり、なかなか高級感があり綺麗だと自負している。
実際はもう完成しているが、まだ半田をしたために焼けている、もう少しである。
みなさん、リッツ線を宜しくお願いいたします。