映画 竜二 金子正次主演を観た。
何度見ても良い映画だと思う。中でも主題歌《ララバイ》が良い、ショーケンが歌ってる。
冒頭でその曲を聞いただけで、私は映画の内容がだいたい分かってしまった。
そして映画の中で悲しいシーンになるとかかるカッコいいギターソロの曲が流れると哀愁があり、少し寂しくなる。その曲はベックなのだと分かって驚いた。
カルロスサンタナの哀愁のヨーロッパや、ゲーリームーアのパリの散歩道や、ジェフベックの悲しみの恋人逹を真似て、日本のミュージシャンが弾いてるのだと思っていた。
その曲はとても覚えやすくいつまでも私の心から離れない。
ご覧になったことのない方は是非観てもらいたい、素敵な昭和の映画です。やくざ映画だが、単なるやくざを前面にだした映画ではない。一人の人間竜二の心の葛藤を見事に描いたものである。
残念ながら主演の金子正次は、映画竜二の公開中に癌で亡くなられている。たった一本の映画竜二を残して。そして親友だった松田優作も六年後の全く同じ11月6日になくなっている。同じ命日なのである。
花の都にあこがれて、飛んできました一羽鳥。
ちりめん三尺パラリと散って、花の都は大東京です。
金波銀波のネオンの下で、男ばかりがヤクザではありません。
女ばかりが花でもありません。
六尺たらずの五尺のからだ、今日もゴロゴロ明日もゴロゴロ、ゴロ寝さまようわたしにもたった一人のガキがいました。
そのガキも今は無情に離ればなれ、一人淋しくメリケンアパート暮らしよ。
今日も降りますドスの雨、刺せば監獄刺されば地獄。
私は本日ここに力尽き引退いたしますが、ヤクザモンは永久に不滅です。