船橋のオーディオ再び
前日に降った雪道を歩き最寄り駅へ、何とかお客様との約束が果たせる、良かった。
さあ、いよいよお客様のオーディオは、今日で八合目迄来ると思う。
さてどうなるだろうか。
前回、いつも個人的に持参するConcordのレコードが、お客様はお気に召したようである。それを知り合いのレコード屋さんへオーダーしておいたものが届いていた。
作って持参したスピーカーケーブルを配線する前にかけていただいた。前回よりは確かに鮮やかに鳴っていたが、ウ~ン何かがおかしい、気に入らない、実はそう思っていた。
これはケーブル以外に何かがおかしいと、そして右チャンネルのスピーカーケーブルを配線して、音を聞いた。
確かに変化はあったがまだ、何かがおかしい…スピーカーの下をよく見てみるとキャスターの下とボックスの間を電源ケーブルが通っているではないか。
少しスピーカーボックスを移動すると、外れない筈の電源ケーブルがスポッと外れたではないか。うんっ?と思い下から覗いてみると、キャスターの足の鬼目ナットが外れ、抜けていた。グラグラでほぼネジが抜けていた、そこに絶対に入る筈がない電源ケーブルが食い込んだのである。原因はここだと思った。
去年、私が行った仕事である、お客様のご指示もあり、取り合えず、次に行くまで仮に黒檀キューブを置いてみようとなったのである。
それが、たまたまなのか分からないが、左のスピーカーもケーブルを繋ぎ終えて、合わせて聞いた音はなかなかの音質だった。
しかし、次は再度、キャスターをしっかり付けようと思った。これではせっかくのリッツ線の音の変化も真価も分からない。
結局スピーカーケーブルは、今回しっかり半田で留めようと思ったが、願いは叶わなかった。明らかにこちらのミスである。ただ、申し訳ない、そう思った。
そして、今はまだ公開出来ないが、JBL4560BKAに、ずっと暖めていた一つの実験をした。結果、我が家ではどうしても鳴らなかった帯域が鳴った。
やっぱりね…そう思った。
そしてキャスターは今回ダメだったが、遂に電源ケーブルとスピーカーケーブルは、総てウエスタンスピリッツの、リッツ線のケーブルで繋がったのである。
この時を待っていた、やはり奥行き空間の表現、楽器との距離、そして点音源からの音の広がりと各楽器やボーカルの分離は目を見張るものがあった。
私にはキャスターの件があるので、納得はいかなかったが、お客様の笑顔が総てを物語っていた。
残すはスピーカーケーブルの半田留めとキャスター、それと、最終段階のラインケーブルである。これで、大まかには完成だが、オーディオにまだまだ終わりはない。
しかし重低音は、少なくとも今のウエスタンスピリッツよりも少し引き締まり、下にのびて出ている。
この方法は、ウエスタンスピリッツでもボックスが同じなので可能である。楽しみ。