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この記事は、2018年11月7日に、FC2ブログからこちらのサイト(https://we-spirits.jp)へ
移転したものです。

カートリッヂの針圧

アナログはCDに比べ、確かに優れた音を再生出来る。しかし、カートリッヂからその優れた音を引き出すのは、並大抵な事ではない。みなさんが思っている、更に、遥か上のアナログ再生がある事をご理解願いたい。

アナログはセンスと、その方法を正確に引き出す事が大切な為、経験に裏打ちされた正しい調整能力が必要である。

ズバリ!キャビネットやトーンアームやラックや床を含めた相互関係である。

そしてゼロバランスや水平や針圧調整である。これがしっかりしていなくては、カートリッヂは上手く動作しない。

しかし、その調整は実に難しく、激流に浮かんだ細いカヌーの上で、精密機械を組み立てる様なものである。

一台のプレーヤーをしっかり調整するのは、慣れているウエスタンスピリッツが行っても、三ヶ月はかかる。

偶然に一発でドンピシャ決まったなど、アナログには絶対にないことを経験から申し添えておく。私も含め、数多くの失敗を経て、勉強するしかないようである。

アナログは常に安定しない。どんなに努力して決まったとしても、塵や埃が乗る。そして何より、機材は時と共に劣化して来るからである。常に安定しないのがアナログ再生である。

そこをしっかりメンテすると、動作点が変わり、その反面、総ての調整がずれてしまう。この繰り返しがアナログ再生である。

そしていち早く何処がおかしいのかを、過去からの経験で探り気付き、直ぐに動く行動力に長けてないと、優れた音を維持する事は出来ない。

だから、何を使っているかなんて、本当はあまり関係ないのである。アナログの再調整は、最後は微妙なのだが、一旦、大きくずらして、かなり大袈裟なところから追い込まなければならない。

少しずつ追い込んだつもりでいても、それでは真実は掴めない。例えば、バネはたまにリセットして、ストレスをとらなければならない。これと似たようなものである。たまには大きくずらしリセットして、改めて調整をする、これがとても大切なのである。

オーディオは、私の文章を読んでいるとも難しく感じるのかも知れないが、貴方が思っている程、繊細なものではない。けっこうずぼらなのである。

たまには大きく調整をずらし、聞きながら追い込んでみて欲しい。機械は貴方に少しだけ答えをくれるだろう。

過去にしっかり調整されて合っていたと思っていた調整は、再調整で、実はかなりずれている事が、今ならば貴方にも分かる筈である。

求める音にアナログを調整しよう。先ずは針圧からである。次に総てである。諦めずに調整してる内に、答えは必ず見つかる。

過去のブログを、お暇な時に総て読んでみていただきたい。ウエスタンスピリッツは、失敗の連続だったが、現在、何とか高い理想に近付いてきた。その軌跡を辿ってみて欲しい。何かの参考になればと思う。

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