優れたケーブルは 正しければ作る事が出来る
私はそう思います、昔師匠の作ったウエスタンケーブルを聴いて思いました、今までに聴いたケーブルは明らかにここ迄は鳴っていなかった、まるで神がかったようなケーブルだ、自分もこのようなケーブルを何時か作れるようになりたい、そう思ったのが33歳の頃でした。
そして何とか作れるようになったのが51歳の頃でした、でもこう思いました『今以上のケーブルを作るには私のシステムがまともに鳴っていなくてはならない』そう思ったのです、私はJBLが好きですがケーブル研究は現代的なハイエンドを目指しました、その理由は総てを網羅するケーブルを作りたかったからです。
そこから考えを新たに消去法を思い付いたのです、そして人伝にきいたリッツ線を正しく理解出来れば更に優れたケーブルを作る事が出来るかもしれないと予感めいたものを感じた為、リッツ線の理論を図書館へ通い勉強しました、しかし壁にぶち当たりました、確かに単線に置き換え当てはめていくと、いくら細い皮膜単線の数を増やすと言っても『ある程度の雛形が必要になるだろう、世間に正しく計算されたリッツ線など多分存在しない』私はそう思ったのです、その頃私が完成させたケーブルで、ウエスタンの線で0.6ミリ単線を四本捩りそれをプラスとしたシールドケーブルがとても人気があり事実よく売れたのです。
しかしそのウエスタンの単線は皮膜単線ではないためリッツ線ではありません、四本総ては裸単線でしっかり導通していました『これでは単にケーブルが太くなっただけの計算になる、当たり前だがこれではリッツ線ではない』ということです。
そしてそのウエスタンの0.6ミリ単線を雛形に決めたのです、そのウエスタン単線は一本だけでケーブルを作ってもバランスが良く音が良かったのです。
しかしそこでまた壁です、目指しているのはリッツ線です、その頃ウエスタンの線は安定した値段や数の供給が見込めなくなった為、日本の線で何ミリの線が細さの限界なのだろうか?悩んでいたところスイッチング電源の設計製造者と知り合いました、0.12ミリ単線以上線を細くして増やしてもスイッチング電源の範囲ではリッツ線の効果は得られなかったとの事です、つまり0.12ミリ単線がオーディオケーブルに適した細さかもしれないとの事でした。
そこで私は総ての単線の太さを全部購入してきてその総てでケーブルを作り聴いてみたのです、するとお伝えいただいたとおり何度聴いても0.12ミリ単線がオーディオリッツ線をつくるのに適した細さの限界であると思いました。
電卓をたたくと25本使用せよと出ます、しかし実際そのとおりに作っても計算どうりにはならないのです、なので0.12ミリ皮膜単線の増減を幾度も繰り返し27本が一番良いと決めたのです、その音は雛形にしたウエスタン単線0.6ミリの音質を遥かにこえたのです、その時感じましたリッツ線の効果とは?を知ったのです、0.12ミリ皮膜単線を27本がウエスタン単線0.6ミリ単線より良いなら、それを0.6ミリ単線として置き換えそれを四本捩りリッツ線を作ってみたら偶然108本になったのです。
しかし0.12ミリ単線を27本これを四本捩り束ねてもエアーギャップが出来てなんとなく気持ち悪いので、0.12ミリ単線108本のリッツ線の方が良いのではとと思うようになり、そのとおりにリッツ線の製造元へ発注したのです。
その時に皮膜だったポリウレタン皮膜が弱い事を指摘すると、なんと2種ポリエステルで出来上がってしまったのです、理由はわかりませんがポリエステル皮膜の0.12ミリ単線のリッツ線は製造されてないのです、その時嫌な予感がしたのですが、今までとおなじようにロックリムーバーで剥離してみたのですがポリウレタン皮膜やポリエステル皮膜は剥離出来たのに2種ポリエステル皮膜は剥離出来ないのです。
色々ネットで検索するとデペントと言う剥離剤を見つけ試してみたのですが、やはり剥離出来なかったのです、リッツ線は一般的には半田ゴテの熱で導通出来る事になっていますがあれは何の拘りもないガセネタであると気が付いてはいたのですが、それからはその方法で剥離してきたのですが、どうしても総てが導通していないような気がしていました、それが今まで私をこんなに苦しめる事になろうとは。
今回その方法とその物質を探してくれたのが家内だったのです、今までの検証方法が間違えているとは思えません、既に答えが出てるのは分かっていました、しかしどうしてもリッツ線総ての線に半田が導通してないのは明白でした、今回初めて総てに半田が染みこんだのを確認した私は計測器でインピーダンスを測ってみたのです、何本試してもその数値は安定してました、思っていた数値を超えたのです、しかも安定して。
そしてケーブルを作り聴いてみたのです『何じゃこりゃ?』穏やかな中から総てが鳴っているそんな感じの音でした『素晴らしい』と思いました。
二本のスピーカーか消える、これを初めて聴いたと思います、定位する音像が小さい、しかしそのスケールは膨大だが総ての音は耳に絡む事なく総てはスピーカーから剥がれボリュームを上げても下げてもびくともしません。
最後まで理論どうり正しく妥協なく作れたなら優れたケーブルは作れる、私が証明したと思います。
そして優れたケーブルを作れるようになった今、私のケーブルには外国製のものは端子のスイッチクラフトしか付いてない事に気が付きました、端子だけは日本製はスイッチクラフトにかないません、ノイトリックが良い等と話される方もいらっしゃいますが自分で試しスイッチクラフトにしている訳です。
半田もメイドインジャパンです、特注品であるリッツ線も日本製です、マイナス単線1.6ミリも日本製です、私は日本人です時代は常に進んでいるのです。
結局何時でも同じものを必要な時に仕入れる事が出来信頼のある日本製が安定して良いと私は気付いたのです、いつ作っても同じものを作るのがプロだと思います、って言うか日本製は素晴らしいのです。
経験がないから騙されるのです、特に半田は質より慣れが一番大切です、ビンテージ半田しか良い音にならない、これは大いなる錯覚であり腕のない方が頼るやり方です。
半田は質より半田をあげる技術にありです、誰も真実を分かっていない、いつもそう話してる私にも当然心の言葉が帰って来る『ならばお前が証明してみろ』なので挑戦してるのです、オーディオケーブルは貴方が正しく理解し、正しく音を理解し丁寧に作たなら優れたケーブルは作る事が出来る。
そして私はこう思う、人間日々進歩したい、しかし一番難しいのは自分を超える事、勝手に自分を決め付けない事です『もうこれ以上出来ない』私は何度そう思ったか知れない、しかしそれは自分の能力を決め付けてるからだ、しかし自分を超える事が一番難しいのです、過去からの経験や常識に縛られそう決め付け自分自身を超えられないからです。
そして今完成して思う事、どんなに超ハイエンドであろうと、拘りの店主が作ったものであろうと私は端末を見てみた、実に拘りのない酷いものだった、一見上手く出来ているように見えるがその実情は完全な誤魔化しである、見なければよかったと思った、確かにケーブルを切断してみるとカタログのように線は綺麗に並んでいた、しかし端末処理は褒められたものではない、簡単に話すと線の量が多すぎる為綺麗にまとめる事が出来ないのだろう、ならば私が丁寧に作ってみようと今回のリッツ線を作ってみたまでの事である。
商品である以上確かに見た目は大切だと思いますしかしもっと音の為に作って欲しい、そう言った点からみるとベルデンケーブルは良心的なのかも知れない。
しかしウエスタンスピリッツはそのようなレベルを目指したのではない、遂に目指すリッツ線は完成したのです。
色々公開したように見えますが実際は肝心なところは全く公開していないのです、この通りに真似して作ってみてもウエスタンスピリッツのケーブルにはなり得ません、また答えややり方は書いていないため参考にもならないと言う事です、貴方は貴方の路を見つけ進んで下さい。
そして時と共に進歩するウエスタンスピリッツの進化と思っていただけたら幸いに存じます。