総ての帯域はあからさまに鳴ってはいけない
特に低域です、あからさまに低音でございとボンボン鳴ってはいけないと思います、ウエスタンスピリッツのJBL4560BKは以前、あからさまにゴンゴン鳴っていました、まるでディスコのようでした、これが4560BKの音なのだ、そう思いましたが、どうしても自分が鳴らせていない気がしていました。
ドライバーはうるさく乾いたようで、中音がアルテックに比べ薄かったです、ツィーターもシャリシャリシーシー鳴っているだけでエアー感もあまり感じなくて、ブルーノートやプレステージばかりが際だって鳴りました、しかしこれは帯域バランスの崩壊です、JBLオリジナルネットワークの部品やスイッチの劣化や部品の質による品位の差もありました。
所謂普通のJBLと言う感じでした、私はそれが躍動感だと思っていました、しかし自作ネットワークの蟻地獄から抜け出す事が出来た五年前に気付きました『ネットワークで苦しんだ日々は帯域バランスを掴む事が出来て、とても必要な時間だったのだ』と。
その頃から床や機材を設置するラックが気になり、色々対策をうって来ました、やった事は総て過去のブログに総て書いてあります、そしてスピーカーの下やラックの下に付けていたキャスターを総て外しました、この検証総ては効果絶大でした、そして思いました『キャスターは軽く重いスピーカーやラックを動かす事が出来て大変便利です、でも如何に床が強靱でも貧弱なキャスターの音が再生音に付き、付帯音やエネルギーロスになる』そこに気がついたのです。
そしてそれまで愛着を持って使ってきた名機とされる中古の機材を総て処分し、イシノラボのマルチシステムとの出会いがあり、ずっと気になっていたアナログもtechnicsSP-10MK2からSP-10Rに取り換える事が出来ました。
他にももっと優れたマルチシステムやもっと優れたターンテーブルも存在するのかも知れませんが『ここまで後は私の能力だ』と決めていたので、満足しています。
後はウエスタンスピリッツの目標であるリッツ線のケーブルを妥協なく完成させる事でした、ケーブルとはしっかりした理論の元に間違いのない計算が必要で、それでも満足出来ず、最後は自分の耳が頼りです。
その為には作ったケーブルを繋ぎ検証するのにオーディオシステムが、世間の理想とする鳴り方になっていなくてはならない、私はそう思ったのです。
そして私の過去のブログを事細かくお読みになり似たような方法で試され、音質改善に成功された方が多々いらっしゃいます、オーディオは未だ解明されていない未知の部分がたくさんあり、他にも色々な方法もあるとは思いますが、やはり音質改善の一つの方法だと思います。
日本全国良い音あれば聴かせていただきました、これが一番のシステムと紹介されたシステムも実にたくさんありました、何故日本一がこんなにたくさんあるんだ、とも思いますが。
しかしどのシステムも鳴らされてるお部屋や使ってる機材や理論はご立派なのですが、今のスピリッツを超えていたとはお世辞にも言えませんでした。
つまり何処で聴いても何故ここにこれなんだろう?と何処かがアンバランスであり、ラックや床が駄目だったり、スピーカーが内振りになっていたり、ケーブルが太すぎたり、帯域バランスが崩れているのです。
そして鳴っていない皆さんの共通点はユニットそれぞれがバラバラの鳴り方で、あからさまにそのユニットが鳴っている、そんな雰囲気の鳴り方で、総てのユニットが上手く繋がり手を結んでいないのです。
ウエスタンスピリッツは自作ネットワークで地獄をみた時に思いました、マルチでもネットワークでも『スリーウェイが限界かもしれない』そう感じています。
これは私の主観ですが、本当に鳴ったシステムとは、総てのユニットが全く主張する事なく、スピーカーシステムがないかのようにストレスなく鳴ります。
私が勝手に勘違いしてるのかも知れませんが、実際に聴かれた方も同様に思われてるようなので、そう思います。
色々やってきて思います、総ての人々の耳を満足させるのは困難ですが、そう感じていただく事が肝心であり、結局第三者の嘘偽りない感想が総てなのではないでしょうか。
でも高級なシステムでなく安価なシステムから素晴らしい音を鳴らされてる方も確かにいらっしゃいます、スペックで語るなら説明のつかない事ですね。
総てのユニットは一切主張する事なく、総てが一つになるくらい手を結んで鳴らなければいけません。
音ではなく音楽を聴いているとその違和感にいつか気付くと思います、自分は音楽を聴いてると思ってる内は、まだ音を聴いてるという事です、でもオーディオである以上なかなか難しい事ですよね。