高価なシステム

オーディオは独特な世界である、雑誌に載っているとても高額なオーディオシステムがいい音を鳴らす「いつか自分も欲しい」皆さんそう思ってると思う。

確かに物差しがないので、部屋に所狭しと並んだオーディオマニアのシステムの写真に憧れるのも確かに分かる、私は随分あちこち聴かせていただいた。

しかし素晴らしいと思えるオーディオシステムに出会った事は、数えるほどしかない。

つまり高級なシステムを所有されたとしても、使う立場に行き着いていないのが現状である、優れたものを所有しながらも、使いこなせてないのがほとんどだと思う。

一流品を揃えても一流にはなれない、例えば有名な板前が使っている包丁を購入したとする、それだけで料亭のような料理が作れるだろうか?

それと同じ事である、一流の板前は師匠から譲り受けた包丁を生涯手放さず、絶えず自分で手入れを怠らず大切に使う。

別にその包丁が手になじみ、それでなければ料理が出来ない訳ではない、寧ろ新しい包丁の方が切れ味や使い勝手は良いはずである。

問題なのはその心意気であると私は思う 、A5ランクの牛肉は確かに美味しい、しかし論点はそこではない、普通のスーパーでも販売しているような肉や魚を使っても、一流の板前さんは信じられない位、美味しいものを作る。

食べる側には多少の好みは存在するものの、基本がしっかりしてるから美味しいのである、安い食材でもピカイチの料理を作る、これが一流なのである。

オーディオも全く同じである、高額な装置からしか良い音を鳴らせないならば、殆どの方はオーディオが出来ない事になる。

確かに優れた装置はそれ相応の方が使えば更に凄い音になるだろう、しかしその様な音を私はマニアの装置から聴いた事は、ほとんどない。数えてみても5本の指で足りる。

優れたものを使うには使う側にかなりの覚悟が必要と考える、自転車(ロードレーサー)がいい例である、カーボンの軽い剛性のフレームに、最高級のコンポをチョイスしても、ツールドフランスの選手のように走れるだろうか?

答えはノーである、多分ツールドフランスの選手達は、4~5万円で売ってる既製品のロードレーサーでも、全く同じく早く走る事が出来る筈である。

あなたは後ろについて走る事すら出来ないだろう。

優れたものを使うには、それなりの経験と力量が必要になる、それらがないとただ高価な買い物をしただけ、優れた音など鳴らせる筈がない。

正に宝の持ち腐れではないだろうか。

オーディオはシステムの規模や価格ではない、感性である。

ウエスタンスピリッツのシステムは、音質改善が重なって構築された、なのでウエスタンスピリッツのサウンドが、一流を揃えただけのシステムに劣る事はないと思う。

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