音質改善は大変(3)
いつも思います、何故こんなに簡単な事が誰にも分からないのだろうか…ひょっとして私がおかしいのだろうか、まるで狐につままれたような気分になります、しかし現に誰も私が書いたように整って鳴っていません。
おしい方はたまにいらっしゃいますが、みなさん振動板の位置を合わせようとしています、違うのです、音源を知ることです、ウーハーはセンターキャップの頂点、ホーンはドライバーのダイアフラムでなく取り付けたホーンのスロートから一気に広がる所、ツィーターは音の出口です。
もっと細かく言えばそのあたりにピンポン玉位の間に音源があります、色々何度も試しましたが例外はありません。
ユニットそれぞれの設置位置は位相やレベルの問題に繋がり、揃っていないと帯域バランスの崩壊に繋がります、帯域バランスが崩れていると絶対にまともにすら鳴らないでしょう。
しかし、中には分かりづらいものもあります、ウエスタンやエール音響やYL音響などの特殊な形のホーンシステムです、二年程前まで私はエールの振動板がベリリウムのツィーターを使っていました、その音源はホーンの先端だと分かりました、振動板がベリリウムになっており、磁束密度も高く余計な付帯音の極めて少ない優れたツィーターだと思いました。
しかし能率も音色も左右全く揃わず諦めました、作られたコンセプトは素晴らしく、よくご自分で振動板の調整を行い合わせたと聴きますが、とてもではないがそんなに簡単なものではありません、そして久しぶりにtechnicsのEAS-9HH42に戻した時『エール音響は揃っていない』ここに気が付いたのです、TADやtechnicsやJBLの方が揃っていて合わせ易いです。
エール音響やYL音響はとても高額で『これが究極のホーンシステム』と思い信じて揃えて使用されてるオールホーンファンの方が根強くたくさんいらっしゃいます。
そしてオールホーンシステムの特長として能率が高く音が強いのが魅力的なのか、みなさん大きな音で聴かれてる為、突発性難聴になられた方が多いのです。
突発性難聴は早く気が付き耳鼻咽喉科で治療すれば治る可能性のある病気です、しかし突発性難聴になどならない方がいいのは当たりまえのことです、治らない方もたくさんみてきました。
私は帯域バランスをとってる時、自然と気が付き音量が小さくなり助かりましたが、以前は結構大きな音で聴いていました。
今の私の理想の音とはまともな音です、こんなユニットがもしも世の中に存在したら良いのに、ESSのハイルドライバーが、もしも80Hzまでのびる帯域の広いフルレンジユニットだったら、その下の周波数は付帯音のないスーパーウーハーをもしも作れたら。
80Hz位までは音に指向性があるので、360度音が鳴らせるハイルドライバーは楽器の鳴る感じに似ていて、その下は指向性が少ないので付帯音のないスーパーウーハーは理想的かもしれない、最近そんな事ばかりかんがえています。
しかしあくまで私が勝手に考えた事であり、そんなユニットはこの世に存在しません、しかしその発想のように歪みのない音をもしもJBLで鳴らす事ができたら、そう思い鳴らしたのが今のウエスタンスピリッツの音です。
書いた内容にはほど遠いが、普通のJBLよりはそのようになっています、指向性のある帯域とあまり指向性がない帯域、これを考えていると頭が痛くなって来ます。
しかし思い描いたようにならないのがオーディオです、理想と現実のギャップ、常にそこに悩まされてきました。
そして理想と現実の差を埋める為に、とりあえずメーカーが明記したカタログのスペックを信じる事にしました、ユニットの能率や再生周波数やインピーダンスです、実測すると多少誤差はあるものの誤差の範囲です。
それからはあまり神経質にならずまとめる事が出来ました、それが出来ていたからこそイシノラボへマルチシステムを細かに注文出来て完成出来たのだと思います。
理解出来た今は簡単な事なのですが、理解できない時は間違いばかり繰り返していました、分からないで音質改善していた時はお店の方から情報を得て、そのとおりにしてみても、分からないどうしが話しているので自分の求める情報が得られず、全く改善されずネットワークの部品ばかりにお金がかかり、山のように積まれていきました。
そして気が付いたのです『部品にも品位がある』と、それがUSADALEの消し炭色の酸化皮膜抵抗であり、ドイツ製ムンドルフの最高級Mカップサプリーム無誘導フィルムコンデンサーです。
二つで十万円程しますから、メーカーで
もしもネットワークを作って販売したら利益を追求するため、とんでもない百万円位の値段のネットワークになることは間違いありません、しかしここが自作のいいところですが、分かっていないととんでもない値段のネットワークになる事でしょうね。
私はそれを分かっているので、みなさんに同じ轍を踏んでほしくないと思い、こうしてブログに書いているのです。
分かった今は理解出来るのですがとにかくお金がかかります、理解出来るとオーディオはそんなに難しい趣味ではありません、今の貴方が鳴らせない、それだけのお話しです。
いくらたくさんのお金を持っていても、いくら高価な商品を購入しても、それを部屋に綺麗に並べて鳴らしても、美音を鳴らせる程簡単なものではありません、喜ぶのはオーディオショップだけです、餌食になりたければどうぞご勝手に。
色々大変でしょうが努力すれば色々分かってきて、オーディオは鳴るのです。
まだまだ続く。