責任と覚悟

ケーブル一本、作る事に命をかけた、こう言えばかっこいいが、やはり何でもありではない。

とにかく音の為だけにケーブルを作って来た、今まで十八番だった絹巻きをやめる事にした。

以前は師匠からご伝授いただいた、ウエスタンのトランスから解いた単線を使っていたので、経年変化で被膜が所々剥がれてショートしたから、固く絹巻きしていた、今となってはその名残だった事になる。

しかし今使っているマイナスの線は、トランスを巻くときに使用する1.6ミリPEW単線である。

その強度と信頼度は絶大で、絶対に被膜がはがれ隣の線とショートする事はない。

もっと早くに気がついていたら、作業効率と、消去法による音質アップは早かったのだが。

私は職人なので頭が固く、なかなか気がつかなかった、しかし絹巻きの仕方で音を作っていたのもまた事実だった。

しかし音の為だけに作った責任がある、やはり決断するのは今だったのだと思っている。

最後の最後の所で、音質を三~四割ほど高める事が出来た、以前のケーブルとはガラリと音質が変わった。

そしてもう一つの消去法の決定である、ピンケーブルは端子と端末を半田で留める為大丈夫だが、スピーカーケーブルの端末は、何度剥離剤で時間や回数を重ねても、完全な剥離は出来なかった。

測定機で計っても剥離剤で剥離した端末は0.2~0.1オームだった。

端末を半田してみた、PEW(ポリエステル)被膜が熱で焼ける為、半田した裏面が真っ黒になる、黒くなった方にも半田をしてみたが、今度は半田がのっていた方まで真っ黒になってしまう。

しかし諦めて測定機で計ってみると、半田した方は黒くて汚いが、見事 0.00~0.02オームになった、これは明らかにこちらの方が優れてる。

ウエスタンスピリッツのリッツ線は、0.12ミリ単線を108本と定めた、これら総てを導通させたいではないか。

これでやっとピンケーブルと同じ数値になった、 スピーカーケーブルは特に電源ケーブルと同じで、電流が流れるケーブルである、インピーダンスは低い方が優れてる。

なので見た目は黒く少し汚いが、音の為と思っていただきたい。

半田で束ねているため、スピーカー端子の小さな穴に入れる時、バラけず入れやすい。

どんなに探しても、二種PEWを完全に剥離できる剥離剤は存在しない事が分かった。

本来もっと綺麗に作りたかったが、スピーカーケーブルの端末を半田せざるを得なかった。

でもこれが見た目でなく、間違いなく作った責任と覚悟とご理解願いたい。

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