何故オーディオに興味をもったのか
音が悪いからです、もっと言わせていただけるなら、普段、何気なく聴いてる音と、再生音との間に違和感を強く感じました。
それを何とかオーディオから鳴らそうとしましたが、これがとても大変な事になってしまい今に至ります、とにかく私は少し異常なのかもしれません。
十九歳の時にはじめてオーディオを揃えました、その時はまだ拘ってると言うよりは、詳しい方に選んでもらい、余計な事はせず普通に鳴らしていました。
そして数年前に思いました「何にもしないでただ鳴らしていたあの頃、あの頃の方が音が良かった」と。
再生音は、電気的機械的な要素が複雑に絡み付帯音だらけ、その付帯音をなくせばスッキリする、簡単にそう思っていました 。
ところが色々経験してオーディオを突き詰めていくと、分かって来ます、本当に付帯音のない無響室に入った途端、目眩がして気持ち悪い、そしてそこで鳴らしたスピーカーの音を今でも覚えています。
響きが一切ない部屋では音にならないのです、無響室は三菱ダイアトーンの郡山工場の中にありました。
オーディオを上手く鳴らすには、支点も力点も空気も響きも絡み、いかに付帯音を上手く操る事が出来るかにかかっています。
無響室、皆さんは実際に入った事ありますか?殆どの方は聞いた事はあるが、入った事はない筈です。
酸素が充分にあっても、あの中では一晩と暮らせないと思います、平行感覚が狂ってしまう為、精神に異常をきたすからです。
私は偶然そんな経験をたくさん出来た、極稀な人間なのです、正にオーディオをやるために生まれてきた、そう感じています。
部屋はライヴ過ぎてもデッド過ぎても美音を鳴らす事は出来ません、遮音六割、吸音四割の比率と言われますが、それはピアノルームのお話で、オーディオには全く当てはまらないのです。
なのでオーディオルームの設計、などという本を読んでも、そんな理論は何処にもないのが一目瞭然です。
とにかくオーディオは魑魅魍魎のけなしあいの世界、訳の分からない輩の話に 耳を傾けない事です。
そして本物中の本物を知ってる方に出会う事はとても大切な事ですが、皆さん変に偏っており、なかなか本物はいません。
一言いいたい、余計な事をせずオーディオを堂々と鳴らしてみたら?。