ウーハーの口径について
賛否両論あるなと思った。色々語られていたが、個人的にウーハーは38㎝が良いと思う。
理屈ではなくやはり小型のフルレンジでは、低音がでないからである。磁束もコーン紙もフレームも小さいので確かにユニット自体に付帯音は少なく壁や床への影響は少ない、しかし、聞いててつまらないのである。
フルレンジを上手く鳴らされてる方から、努力が足りないとお叱りを受けそうだが、主観とご理解願いたい。
どんなに語っても小さなスピーカーでは柔らかな楽器本来の低音は鳴らないのである。
そして本来38㎝のウーハーはボックスの重量と容積が必要になる、私の経験では本来最低300リットルは必要だと思う。
しかし、そう思ってもウエスタンスピリッツはJBL4560BKを使い続けるだろう。お話にならないと笑っていただいて大いに結構。
私はこのフォルムが好きなのである。4560の容積は多分実質上120リットル位しかないと思う。そしてウーハーの後ろにいたっては、ほとんどスペースがない。
4560は、ウーハーの後ろのスペースを狭くして空気にバネの様な制動をかけ、音を前に強く出そうとしている設計なのである。時代遅れと言えば確かにそうなのだが。今をもってしても独特な力のある鳴り方故に、このボックスのファンが多いのもまた事実である。
ウエスタンスピリッツは飽くなき追求の結果、このスピーカーでは鳴らないと一般的に言われているクラシックを遂に鳴らす事が出来た。
去年の後半に行った追求のお陰で、ドライバーの音色が少しおかしい事にやっと気が付いた。私の改造の仕方が甘かったのである、音色が変わってしまった。
ドライバーのダイアフラムと裏ぶたをかなり改造してしまったのである。教えてくれた方は悪気はなかったのだと思う。しかしやったのは自分の責任である。
元のノーマルの状態に戻し聞いてみようと思う。
いろんな事がネットで語られていたが、どれも甘く的を射た内容ではなかった。どの方も部屋や機材の事ばかりである。
総てを完璧に解明しろとは言わないが、オーディオが何故上手く鳴るのかまた鳴らないのか、その違いを考えようとは思わないのか。
アルテックの515系が優れているとか、部屋の広さは最低でも30畳は必要だとか、そんな事ばかり語られている。ならば殆どの部屋はオーディオが出来ない事になる。
大きなユニットがどうの、小さなスピーカーがどうの、どこの何番は良いの、ウーハーの口径がどうの語るレベルにないと言いたい。そんなものどうでも良い、オーディオは上手く鳴ってるメカニズムと上手く鳴らないメカニズムを考えれば良いと思う。
部屋も確かに床や壁や天井や広さもあるだろう。しかし、現実問題として簡単に部屋は変えられない。オーディオマニアはみんなブランド思考である、だからいつまでたっても質の差くらいしか違いがないのである。
大きなスピーカーシステムを小さな音量で優れた音を鳴らす、これが大切である。
大きな音量で鳴らせば確かに低音が増えて聞こえる。しかし、聞いてるとだんだんその理由が見えてくる。大きな音量は床や壁を震わせる、そこに定在波や付帯音が付くのである。音量は適度が良い、なんでもやりすぎは禁物である。
大きな音をみなさんは立派な低音と勘違いされている。オーディオは再生芸術である。とするならば、所詮は録音された歪んだ音を聞いてる訳である。
歪んだ音を大きなボリュームで聞くほど馬鹿な聞き方はない。そして部屋の壁や床や天井を震わせ盛大な付帯音を浴びている。更には耳を悪くしている。
大きなスピーカーシステムで大きな音量を鳴らせば低音が出る?大きな勘違いである。
その意味でならば、小さなフルレンジスピーカーは、付帯音が少ないと言う点においては優れていると思う。そして小さいので色々楽である。しかし38㎝のウーハーユニットの様な太く柔らかな低い低音は未来永劫鳴らない。