千葉のIさん邸に訪問
千葉のIさんとはお互い努力してオーディオを何とか鳴らそうと、お互いのシステムを比べてきた間柄である。そして私はたくさんの情報をいただいた。
そしてこれから色々書くが、Iさんのシステムの音とはかなりのレベルに達しており、普通の次元ではなく、ウエスタンスピリッツシステムとの比較である事をお伝えしておく。
今回は、今まで色々実験を繰り返し、やっと思う段階まで総てやり終えたとの事である。
これからもIさんのオーディオが終わる事はないとは思うが、私も聞いてみたい、お誘いがあったので、伺わせて頂いた。
助六と言うお店で、鰹の刺し身定食をいただいたが、さすがに拘りのIさんお薦めのお店である、同じものを都内で頼むと間違いなく三千円は下らない内容だった。
とにかく鰹の刺し身の脂がのってて甘く、とても濃厚で美味しく、複数ついていた小鉢も味噌汁も出汁がしっかりしていて、正直感謝である。
さて肝心なのはIさんのシステムの音である。先ずは総て音が右に寄って聞こえる、座る位置と椅子の高さ調整で少し改善されたが、音はかなり右に寄って聞こえた。
CDもアナログも大きな差はなく、そこは立派だったが、指摘も見つからないかわりに、誉め言葉もあまり見付からなかった、前回はあんなに良かったのに。
つまり濃厚な何かが足りない、そんな雰囲気のケチのつけようのない整った鳴り方、上手く使いこなしてはいるがもう一味欲しかった。
何を聞いてもサッパリしているが、無機質でアルテックの良さがなくなり、何かが足りない感じなのである。しかし、オーディオは独りでやっていると時に迷宮にはまりこんでしまう。何かをやり過ぎたな、そう感じた。
我が家に帰り聞いてみたが、持参してIさん宅で聞かせていただいた同じソフトは、どれもサッパリした音ではなく、やはりCDとアナログはウエスタンスピリッツでは雲泥の差がある。
我が家の音には地の底から沸き出る様な勢いがあるのである。そしてデジタル録音のアナログも色濃く鳴るのである。
さてこの圧倒的な差を、好みで片付けて良いのだろうか?それともIさんのボックスはアルテック620Bである。ウエスタンスピリッツはJBL4560BKである。
いくらボックスが根本から違うとはいっても、音の濃さがこれ程違うのはなんなのだろうか。
しかしIさんの特にバロックをCDで聞いた時の整った鳴り方は、今まで聞いた事がない位圧巻である。
しかし何故かアナログの迫力は感じなかった、以前聞かせていただいたアナログのモノラルも以前よりは音が薄かった。何か途中経過に原因がありそうである。
しかしこれが難しいのである。私にも経験があるが、聞くソフトが片寄った時、どこかに原因がある。つまり前後関係だと思う。
でもIさんのシステムは、CDをかけた時は、ジャズもしっかり鳴ったのである。ならば原因はスピーカーユニットを支えている木材の質か、アナログのどこかである。
しかしCDでロッシーニの室内楽を聞かせていただいた時に耳に蓋をされた様な、のびのない金属音が今のウエスタンスピリッツより感じた、しかし、前回はCDのみの試聴だったが、Iさん邸でそれはなかった。
帰って聞いたが、やはりウエスタンスピリッツはその様な鳴り方ではなく、もっと開放的に高い音階迄鳴ったのである。そして音はセンターにあり右には寄っていない。
おこなったIさんにしか原因は分からないとは思うが、私も時間をかけて色々考えてみたい。必ずどこかに原因がある筈である。
聞き終わり話の最後に、アルテックのホーン511Bのグリーンのホーンが、かなり鳴っているのをご指摘させていただいた。
Iさん色々あるけれど、お互いもっと努力が必要な様である。私の為に、朝早くからたくさんのエージングのお時間を割いていただき、お疲れ様です。そしてたくさん聞かせていただき、ありがとうございます。
お互い頑張って、いつか誰にも負けない素敵な音を鳴らしましょう。