アルテックとJBLサウンドの違い
千葉のIさんはアルテックでウエスタンスピリッツはJBLである。いつも試聴のたびに思っていた。
アルテックサウンドはやはり中音重視で、低域も膨らまずフワッとしている。私もアルテックA7をオリジナルを含め三台使った事がある。正に中音重視の打撃音の少ないフワッとした音だった。
再びJBL4560BKに戻るとJBLは打撃音があり、中音がアルテックに比べ、薄い事が分かった。その中音の薄いところが私には、違和感なく全体的にワイドレンジに聞こえるのだと思う。しかし、今は中音の薄いところも改善された。
そしてアルテックは低域が薄味で、あまり前に出て聞こえない。JBLは低域が前に出て分厚く聞こえるのである。
低域が分厚く色濃い感じになるのは、アルテックよりエッヂの折り込みの数が少なく、コーン紙の動作が重く制御が難しく、付帯音(分割振動)がついてしまう為と思われる。
でも上記が双方の音色の選択肢となり、魅力なのだろうと思う。
アルテックは穏やかで朗らかな紳士。JBLは筋肉粒々の力強い戦士。癒しの鳴りかたと対決姿勢の鳴り方、こんな風に例えるのはいけないことだろうか。
アルテックを好きな方は、どうしても力でねじ伏せる様な、JBLの鳴り方は強すぎる。JBLを好む方は、アルテックの穏やかさやまろやかさが聞いてて物足りない。
同じアメリカのスピーカーでも各々全く違う鳴り方になる。昔からアルテックはロックで、ジャズはJBLと言われて来たが、双方共に本当はクラシックも違った意味で、しっかりと鳴らす事が出来る。
でもA7と4560BKの音は似て非なるものである。どちらが優れているかは問題ではない。貴方の求めているのは、中音重視の穏やかなフワッとした朗らかなアルテックか、力強いワイドレンジに感じる睨みをきかせたJBLかである。
どちらも全く違いすてがたい。