深夜のオーディオ再生
深夜の鳴り方は色々語られている。深夜は世間が寝ている為、消費電力が少なく電気が綺麗だからとか、周りが静かだからとか。
しかし色々考えてみた、太陽や月との位置関係や、地球の地場と潮の満ち引き等、色々な面で人の心が穏やかになったり、ささくれたりして昼間とは違って聞こえるのではないか。
悩みがある時、夜中にあれこれ考えていると、ろくな事はない。悩んだあげく答えが出ずに、翌朝改めて考えてみると、なぜあんなことで悩んでいたのかがばからしい程の名案が浮かんだりすることがある。
しかし、静まりかえった部屋で、音楽を聞くと言う行動は、あまりお酒を飲んでいてはいけないが、ことオーディオに関しては別の何かがあり、刺激的で魅力的な再生音を聞ける事がある。
私の場合、昨夜がそうだった。確かに今まで色々努力して重ねてきた色々な実験結果が降り積もった結果もあるが、今はそのお話しではなく、昨夜とてもクリアーな柔らかな音が聞けた。
ここのところ二週間ほどずっとシステムを鳴らしっぱなしにしてきた。その間に確かに少しずつではあるが、音は変化している。
しかし、昨夜聞いた音はJBLの力強い音と言うよりは、端正な整った鳴り方と話せば良いのか、楽器の響きがあり奥行きがあり、まるで二本のスピーカーが消えて、スピーカーから総ての音が剥がれ、そこで弾いている様なリアルな感じなのである。
確かに昼間の半分以下の音量なのだが、定位する音を掴めそうだった。聞いたのはCDで、THE L.A.FOURのGOING HOME(家路)だった。
何度も話すが違和感が全くなく、とてもかっこ良かったのである。
そして、昔購入したアナログレコード、オーレックス ジャズフェスティバル81年のクライシスを聞いた。
滑らかなトランペットや他の楽器、クリアーで天まで突き抜けるかのようなシンバル、低く素敵なアートプレイキーのバスドラや、スネアの革のはった乾いた音、このレコード総ての空気感、どれをとっても文句なし。
素敵な深夜の音楽鑑賞だった。
ウエスタンスピリッツのシステムもあと少しだな。おやすみなさい。