ネットワークの部品のエージング
先ずはここから語らなくてはならない。あまり配線は綺麗とは言えないが、写真を載せてみた。
これ以上シンプルに音が良くなる様にするのは私の今の力では難しい。
ウエスタンスピリッツは過去に12dB/oct2形ネットワーク(クロスオーバー6dB落ちクロス)のネットワークから、6dB/oct形ネットワーク(-3dB落ちクロス)にして、ウエスタンスピリッツのネットワークは成功した。
ネットワークの構築にあたり、部品定数がなかなか決まらなかった一つの原因に、新しく購入したドイツ製ムンドルフの最高級コンデンサーのエージングがあったのである。
ムンドルフの最高級コンデンサーはシビアに製造されており、巻きが固いのである。なので驚くなかれ、購入して約1100時間(約一年)程鳴らさなければ、真価を発揮出来ないのである。
私は過去、そのエージング時間を我慢出来ずに、なかなか部品定数が決まらなかった経緯がある。なので、結構お金をドブに捨てた。
ASC(アメリカンシズキ)ならば、100時間も鳴らせばオーケーなのであるが、ムンドルフはそうはいかない。しかし今現在手に入るコンデンサーの中でムンドルフはやはりピカ一である。
コイルはムンドルフの0Ωの鉄芯入りのタイプも優れているが、鉄芯入りのタイプはどうしてもピークの時に音に飽和を感じてしまう。
なのでDIYオーディオの銅箔の38㎜幅の空芯タイプが飽和がなく優れてると思い使っている。
そして新しく購入したコイルにもやはりエージング時間が必要である。しかしコイルはエージングが早い。タイプにもよるが、大体100時間程である。
次にアッテネーターであるが、安価で使いやすい可変式もあるが、どれを使ってみても堂々とした感じがなく、やはり音が汚く薄く粗く品がない。
なので私は固定抵抗のメーカーを秋葉原の海神無線さんに相談し、USAのDALE(デール)の消し炭色の抵抗を使っている。
当然スケルトン、タクマン、ススム工業等も試した上で決めた抵抗である。
たくさん使ってみた抵抗の中で、DALEは音が一番落ち着いていると感じたからである。
そして抵抗にも約100時間程度のエージングが必要になり、コンデンサー、コイル、抵抗は半田で留めたので、やはり半田の融合も留めた後に100時間程必要になる。
そしてこれらネットワークの部品は、響きの優れた板の上に部品をしっかりインシュロック等で留めて、完成させなければならない。
ネットワークはスピーカーボックスの中や、上や、床に直に設置してはならない。質の高い部品になる程繊細で低音の振動に影響されやすいからである。
ウエスタンスピリッツは、スピーカーの後ろの壁にネットワークを吊ってある。とても効果があった。
そして、普段聞く前の1時間程度のウォーミングアップもとても大切である。
とにかく自作ネットワーク製作は地獄の一丁目である事は間違いない。音を構築する上でとても肝心なところなので、各自真剣にじっくり取り組んで欲しい。
私とユニット構成が似てる方は、過去に部品定数を総て書いてるところをご参考にしていただきたい。