千葉のIさんシステムの試聴
昨日は、天気も良く11月だというのに関東はポカポカ陽気だった。Iさんは何時もオーディオの電源を切ってから私を最寄りの駅迄お迎えにいらっしゃる。
今回はお食事をご用意いただき、それをいただきながら「エージングの時間にしよう」と前の日にご連絡があった。拘りのIさんである、どんな料理なのか期待大だった。
そして、実際総てとても美味しかった。オーディオブログなので内容は省くが、やはり半端な内容ではなかった。
さて肝心な音である、端正でとても良い音なのだが、何か変なのだ、音に響きがないのである。まるで失敗したマルチ駆動システムの様な感じだった。
聞きながら考えていた、何で我が家の様な解放感や躍動感がないのだろうか?広がりもなく、団子になっていてモノラルみたいなのである、でも不思議と音は良いのである。
そして、退屈なのである。考えていた、そして分かった、多分QR-8(水晶体の抑振材)の張りすぎである。
私も経験している、一人で色々張っていくと訳が分からなくなってくるのである。そしてホーンの前面上下に八個も張り付けたとの事である。そしてその現状を見た。
先ずはIさんにお伝えし、左右に張ってあった四個を各々剥がしていただいた。う~ん、まだおかしな音なのだが、少し情報量が増えたが、まだ違和感が強くあった。
次に前面真ん中上下だけにしていただいた、激変した。しかし、今度は低音に強く違和感を感じた。次に我が家で成功していた方法である。スピーカーボックスの内側真ん中に一つずつ張り付けていただいた。
かなり効いたのか?低音が沈み、ツィーター迄鳴り方が変わった。そして、次にスピーカーボックスの後ろのウーハーの真後ろに張っていただいた。
あまり宜しくないので外し、しばらく聞いていた。後一歩どうにも元気がない、これも我が家で成功していた方法だが、ホーンが広がり始める辺りに上下に張り付けてあった水晶体を上だけ残し外して頂いた。
はいっ!これでオーケー、違和感なしである。でもまだ少し退屈なのである、別れ際にやっと気が付いた。ホーンの前面に上下に二個張り付けていた水晶体は、上に一つだけで良いのかも知れないと、当然お伝えしてきた。
文章で書いた内容を読むと簡単に見えるのかも知れないが、これは経験とセンスがないと絶対に出来ない。
そして本日Iさんのシステムは遂に鳴ってしまったのでは、と思える音質になったのである。
我が家のJBLはスペックに優れ、Iさんのアルテックは人の声に優れ、人間臭く情念のこもった哀愁が漂う。
しかしIさんご使用のエール音響のツィーター(振動板がべリリュウム)は素晴らしい。
やはり、そこだけはどうにもならないスペックの問題である。しなやかで情報量が格段に優れている。
そして、我が家に帰り聞いてみた。やはり低音の量感と延びは圧倒的で弾んでいて、引き締まり退屈はしない。しかし、ツィーターは完全にウエスタンスピリッツの敗北を認めた。
それにしても、今日のIさんのサウンドとウエスタンスピリッツのサウンドは質は違えど確かに似てきた。
Iさん、かなり鳴りました。そして美味しいお昼ご飯に感謝致します。ありがとうございます。
今後とも末長く宜しくお願いいたします。