得るもの、失うもの
今日は、最近頻繁に書かせていただいてるノイズカットトランスの件です。
千葉のIさんのご指摘により総てではありませんが、アナログプレーヤーの電源に再びノイズカットトランスを繋げました。
前回は総てにノイズカットトランスを繋いでいました。その時Iさんはとても感動的な音になっていたと話されました。
今回の音は薄く水彩画のようで、実在感と力がなく散らばってしまったかの様な感じで、「聞いてて感動がない」と感想をのべられました。
そうなのです、私が勘違いの方向に進んでいたのです。薄くなった音質を「情報量と広がりが増えた」と思い込み、その方向へ進んでしまったのです。
ノイズカットトランスを繋いだ音は、実在感があり、濃厚で元気な音になります。
そうなると、使っているツィーターのテクニクスのEAS‐9HH42に付属のオリジナルアクリルスタンドは、安っぽいアクリルの音になってしまい、ノイズカットトランスを繋いだ今は、やはりIさんにご教示いただき自作した、チークのスタンドの方が上手くバランスするようです。
けれど、ノイズカットトランスは、総てが素晴らしい訳ではなく、細やかな音や、更にのびていた重低音がほんの少し減ったのです。
何かを得ようとしたら何かを失う、このバランスがとても難しいのです。
でも失ってでも必要な何かもあるのです。なので今回、あえてMCヘッドアンプにだけはノイズカットトランスを繋がずに検証しているのです。
まだその答えは出ません。とにかくオーディオは色んな場面があり、時間がかかるものです。
これを生業にしている私でもこの有り様です。素人が分からなくなるのもうなづけます。
毎度、意見がコロコロ変わり申し訳ないと思いますが、オーディオとは99%の失敗と1%の成功に賭ける、そういうものなのです。