乾電池式MCヘッドアンプVS pioneer H ‐Z1
一昨日千葉のIさんが来られた時は、不覚にもアナログプレーヤーにノイズカットトランスを繋いでいなかったのです。
何時もの私なら、最高のコンディションで聞いて頂く為に繋いでいた筈なのに、両親の事や他にも色々あり、少し頭が逝ってたのでしょう。
つまり、アナログプレーヤーにノイズカットトランスを繋いでない状態では、ウエスタンスピリッツサウンドは、本領を発揮してなかった事になる訳です。
ノイズカットトランスでノイズをカットすると言うよりは、トランスの音をつけると言った感じです。
ノイズカットトランスは付帯音が少し付きますが、音が静かで元気に太くなり、低音がグッと出てくる様になり、それと同時に高域と中域が落ち着き、聞きやすくなるのです。
少し前に感じていた事が、現実となりました。乾電池式とH‐Z1のどちらも長所と短所があり、甲乙つかないのです。
新たな乾電池式のMCヘッドアンプの音は、音に勢いがあり、ひたすらクリアーです、それが故に少し固い感じになります。
それに対し、pioneerのH‐Z1の音は、落ち着いていながらも、音に柔らかさと気品と奥行きと分厚い巾があるのです。
電源コンセントから、電気の供給を必要としない乾電池式のMCヘッドアンプは、やはりオーディオの王道とも言えますが、流石に 分からなくなりました。
スピードや音の静けさ、S/N比や解像度、そしてディティールが桁外れなのです。しかし、オーディオはクリアーさだけが総てではありません。
これを比較するにはやはりはじめから、アナログプレーヤーの電源にノイズカットトランスを繋いでおくべきだったのです、単なる私の初歩的なミスです。
1980年代当時の、最高級品のpioneerのH‐Z1と何度比較しても、かなりの捨てがたい差が両者にはあります。
新たに購入した、NIKKOのプリとパワーアンプが更に実力を発揮しました。
部品は、回路が優れていれば、新しい方が音は良いと思います。部品が新しく、正しい定数の為、しっかりしているからです。
今回、ノイズカットトランスを繋いだため、よりいっそうはっきりしたものと思います。
それにしても、こんなに安価で作れる技術と経験のある凄い設計者がいたものです、感謝致します。
乾電池式のヘッドアンプは、今でも、たまにヤフオクで新品で出品の為、オークションではありませんが、即決で出品されており、強くおすすめ致します。
貴方のオーディオの世界が、まるで変わると思います。
ただしGASのテァドラやCROWNのブリの様に、ボリュームがあまり絞り切れないようなプリと合わせる場合、音が大き過ぎて、合わないと個人的に思います。
それにしても、今回のようにそのものの実力を比べるのは、他がしっかりしていないと真価は分からない事になります。いやそれでも多分答えは出ません。
しっかり鳴っていないオーディオシステムに繋いでも、何にも分からないと言う事です。みなさん、ご自分のシステムをたまには疑ってみましょう、ウエスタンスピリッツも過去はそうでした。
私は、一つ一つ間違いに気が付き、確実にシンプルにしっかりさせて来たのです。音を良くするには、その方法しかないのです。そこまで来て初めて僅な差で固めていくのです。
今回、アナログプレーヤーにノイズカットトランスを繋いだだけで、全く違う結果になりました。オーディオは、本当に難しいのです。
どちらも優れております、クリアーさを求めるか?重厚さを求めるか、他にはなく両者には各々に良さがあるのです。
今回は、どちらにジャッジを挙げたら良いのか答えは出ませんでした。
しかし、これって凄い事です、値段が22万円程違うのですから。