LCネットワークを壁に吊った
写真は、ウエスタンスピリッツのネットワークの様子です、今日はネットワークの方向から音質改善を見てみましょう。
私はこの後、千葉のIさんに数年前からお伝えいただいておりました、スピーカーやラックや機材の下に板を敷く事の大切さにやっと気が付いたのです。これを生業にしている私でさえ、言われてから気付くのに4~5年はかかりました。
先ずは作業の前に、スピーカーの下に取り付けていたキャスターを外しました。
そして、LCネットワークを、約2年前に、スピーカーの振動から切り離し、壁に吊ったのは絶大な効果がありました。
スピーカーの振動はいかにネットワークの素子や機材に伝わっているのか、その結果、スピーカー自体の音をとても悪化させているのです。
私は配線は汚いですが、スピーカー端子は使わずに、妥協なくしっかり選ばれたヴィンテージ半田で留めてあります、天ぷら半田はいけません。
ウエスタンスピリッツに来られた方は、皆さんこの配線をご覧になっております。それでも、利便性からかなかなか真似をされる方はいません。
端子一つ、半田一つで音は天地の差があり、そこで音は決まるのです、オーディオは実に広く根気が必要です。
そして、行った前と比べてどれだけの差があるのか、また、本当に良くなったのかを、正確に聞き分けられるだけの能力が必要になるのです。
聞いているうちに慣らしが終わり、駄目な結果になる事も多いのですが、その時は元にもどすのでなく、他を疑って欲しいのです。
スピーカーボックスの中に付いてるネットワークは、最悪以外のなにものでもありません。メーカーは、それで音質のバランスをとっているのでもありません。
メーカーは、その方が商品として消費者に見やすく、使いやすくしているのです、音の為ではありません。
ネットワークをスピーカーから隔離して、後ろの壁や柱に吊るしてみて下さい、しっかり固定するのも更に良いのは語る迄もありません。更なる扉が貴方を待っております。
解放感、分解能、音の広がり、奥行き、高域ののび、低音の音階ののび、漂い方、付帯音の減少、行ったメリットは、はかり知れません。
ネットワークは、スピーカーの上やボックスの中では良い音にならないのです。更に言えば、メーカー品は個人の思考で、安易に変更してはなりません。必ずバランスが崩れます。
出来るならば、メーカー品でも、スピーカーボックスの中に付いてるネットワークは、外に出しスピーカーの振動から、しっかり隔離する事をお薦め致します。
いかにしっかり作られたLCネットワークも、時間と共に経年変化で劣化し、音は鈍くなっております。何かを行い上手く行った時、大切だった何かを失う事もありますが、大切なにかを失ってでも欲しい何かも存在するのです。
私はそこに気が付いてから、システムが格段に改善されましたが、LCネットワークの隔離など、まだまだ入り口に過ぎなかった事に後に気が付いたのです。
ウエスタンスピリッツは、これからも書ける限り、色んな方向からオーディオをたくさん呟いて参ります。
オーディオは、アンプ等の回路は完成されているとは思いますが、実はまだまだ未完成なのです、だから楽しいのです。
たえず、自分と毛色の違う色んな人に聞いてもらうのが良いと思います。