質の良くない低音は階下に響く
二枚目の写真のマルチラックは、今はメインラックの後ろにいきました、一枚目にシステム全体が写っております、良く板の敷き方をご覧になって下さい。
同じ様にされると、音質は確実に改善されます、やってみて分かった事です、理論は後から必ずついて来ます、面積と質量なのです。
このお話は、まだ越してきたばかりの、二年ほど前のお話です、オーディオルームは三階なのですが、一階で寝ている母が夜中に怒鳴り込んで来たのです、「オーディオの音がうるさくて眠れない」と言うのです。
一階へ降りて行って聞いてみると、成る程凄い音でした。
色々考えましたが、原因の一つは、スピーカーボックスの下に取り付けていたキャスターだったのです、そこで、早速千葉のIさんにアドバイス願ったのです。
すると、余っている杉の角材を三個スピーカーの下に置いてみなさいとの事でした、それと、キャスターは、外さないと絶対に駄目との事でした。
そして、それがスピーカーやラックや機材の下に、10㎝の厚さに張り合わせた板を敷かなければいけない答えだ、との事でした。
利便性と音質は共存しないのです、楽して音は良くならないと言うことです。
それから三ヶ月後に、私はお金を作り、Iさんに教えて頂いたホームセンターで、こちらも教えて頂いた3㎝の厚さの4m20㎝の長さの、赤タモの木材を六枚をカットして頂き、仕入れて、三枚張り合わせた板をスピーカーとラックを切り離した状態にして、敷いたのです。
スピーカーと敷いた板の間には、1㎝程の小さな青黒檀を三点支持で敷いて浮かせてあります。
そうしないとスピーカーボックスの底が鳴いた美味しく弾んだ低音がなくなってしまうのと、素早く下の赤タモの木に振動を逃がす為です、これは音の切れの為に必要です、付帯音がとても少なくなります。
ラックの下だけは、更に振動を抑える為に、分厚い低反発のバスマットを敷いたのです、当然ラックの下も六つ付いていたキャスターを外しました、そのラックは120㎏あるので大変でしたが、何とか乗せる事が出来ました。
バスマットの効果は、アナログのハウリングマージンにとても効果がありました、軽いものを乗せるのではなく重いラックとの面と面を合わせるので、面積が広くなり安定性も抜群になるのです。
それからです、音も良くなり、階下の苦情はとまったのです、鳴らした状態で、下で聞いてみても質が違うため、まだ確かに聞こえますが、気になる音量ではなく、母も納得してくれました、今は更に気にならないと言います。
しかし、赤タモの集成材は重いので、三階の部屋まで運ぶのが大変でした、総重量300㎏でした。
他にも様々な振動対策はあるでしょうが、ウエスタンスピリッツでは一石二鳥の効果がありました、スピーカーの振動は、いっけんたいした影響ないようですが、もの凄いものがあるのです。
それにしても今回のマルチラックもとても効果がありました、マルチラックの総重量は約200㎏です、この質量がきかないわけないですよね。
質の悪い低音は階下に轟き音も悪いのです、人に迷惑をかける質の悪い低音はやはり良くないのです。