MM&MCカートリッヂ
このblogは私の主観であり、あくまでも特定の個人の方の事を書いている訳ではありません。
私はずいぶんたくさんのカートリッヂを使用して来ました、アナログの論争に良くあがるのがMMかMCのどちらが優れているのかです。
では先ずはMMカートリッヂの方から、比較的値段が安く購入しやすいです、一般的に針圧が軽くコンプライアンス(トレース能力)に優れています、そしてインピーダンスや出力が高いので、ダイレクトにフォノ端子に繋げられる為、ケーブルが一本で済みます、針交換がとても楽です、音質は高域に寄り、鋭角で軽い感じです、私にはMMカートリッヂの再生時に、頭の上を突き抜ける様な明るい音がどうしても馴染めないのです。
それに対しMCカートリッヂは、値段が高い傾向にあります、インピーダンスや出力が低いため、トランスやヘッドアンプが必要になり、配線が一本増えます、針圧は少し重めになります、しかし最近のORTOFON Cadenzaは針先が音溝とジャストフィットしており、トレース能力は抜群です、音は重心が低く落ち着いたクリアーな印象で私の感性に見事マッチします。
総合的に音質を評価すると、個人的にはやはりMCカートリッヂですね。
一ノ関にある有名なジャズ喫茶ベイシーはMMカートリッヂで怒濤の様な低音を鳴らされてますね、あの音質には賛否両論あるものの、あの低音は普通MMカートリッヂで鳴らす事が出来ません、やはり店主さんのご努力だと思います。
上記の様な突然変異がございますので、どちらが優れているとは一概には言いがたいのです、それにしても努力とは時に機材のスペックを越えるものですね。
やはり個々に色々努力することが大切ですね、ものを買い換えただけではやはり多少スペックが変化しただけ、土台がしっかりしていないと何を買い換えてもその真価は分からないものです。
今、目の前でドイツ盤のharmoniamundi (HM 1082) M.A.CHARPETIER PASTORALEが、とても素敵に鳴っています。
歌っている方々の足はしっかり大地について、スピーカーから剥がれて、まるで見えるかのようです。
それにしても、まだまだではありますが、柔らかでクリアーでエッヂが立ち、緻密で太く重厚な音です。
私はMCカートリッヂが大好きです。