アナログ
ウエスタンスピリッツのターンテーブルは、TechnicsのSP‐10MKⅡです、キャビネットはSH‐10B3です、そこにSAECの特殊合金のターンテーブルマットを敷いてあります、この組み合わせに異を唱える方は多分あまりいらっしゃらないでしょう。
そして、トーンアームはSAECのWE‐308NEWです、カートリッヂはOrtofon Cadenza BLUEとMONOです、このカートリッヂやトーンアームにも異を唱える方は多分あまりいらっしゃらないでしょう、現代のハイエンドです。
そのターンテーブルのキャビネットの下に特殊な形に加工した青黒檀を三個敷いて、浸透性と骨格のある音を作っているのです。
MCヘッドアンプは現在は乾電池式ですが、今年はMCトランスも、トランスタイプのMCヘッドアンプも総て繋いで再度聞いてみます、アンプが新しくなれば全く違う答えになると思うからです。
トーンアームの調整は困難を極めましたが、なんとかドンピシャ決まりました。
トーンアームの調整とは、安定の良くない水に浮いた細いカヌーの上で、精密機械を組み立てる様なもの、偶然に合ったなど絶対にあり得ない世界です、殆どの方はここが上手く調整出来てないのです。
水平、インサイドフォースキャンセラー、ラテラルバランス、針圧、その総てが一点決まりアナログは初めてあり得ない位迄鳴るのです。
私がたくさん伺ったオーディオマニアの中で、これらの調整が決まっていたのは、僅か三人程でした。
皆さん高級で良いもの使ってる割には、音が大したことないのです、定価で10万円以下のプレーヤーでは、トーンアームがお話しにならないですが、優れたトーンアームならば、調整いかんでは、かなりのレベルになります。
とにかくアナログはトーンアームの調整に始まり、トーンアームの調整に終わる、この事を心底分かって欲しいのです、そしてキャビネットの下がとても大切なのです。
調整能力が低ければ、せっかくウエスタンスピリッツと全く同じものを集められても、機材が同じになっただけで、答えはむなしい結果となるでしょう。
トーンアームの調整には経験とセンスが必要です、貴方もアナログを追い込んで聞いてみて下さい、アナログの調整は私でも三ヶ月はかかります。
その音とは、デジタルを遥かに超えた鳴り方なのです。
いばらの道ですが、やってみる価値はあります、ご成功を祈ります。