音を良くするために
今回は二本のスピーカーのセッティングについて、私なりの考えをお話し致します。
二本のスピーカーは平行に置くのが常識で、良く見られる内振りセッティングは音が団子になりつまった様なうるさい鳴り方になります、しかし、この状態でないといけないと思い込んでいる病気の様なものです。
部屋の状態によっては、左右どちらかのスピーカーがほんのわずかに内側に振ったり外側に振ったりは確かにあります。
しかし、見た目は基本的に平行に置くのが一番です、その置き方に訂正してあげてるにも関わらず、直ぐになおしてしまう方が殆どなのです、そしてその時は良いと納得されていたのです。
これは何故なのか考えていました、習慣なのだと思います、そうなってないと上手く鳴らないと思い込んでいるとしか言いようがありません。
レコードにのせるディスクスタビライザーもそうです、レコードとターンテーブルを回すセンタースピンドルは、本当は強く接触してはいけないのです。
これも常識的なセオリーです、日本のレコードには少ないですが、外国盤にはよくあります。
どんな盤かと申しますと、レコードにはセンターに穴があいてます、そこにはラベルが貼ってあります、そのラベルが穴の中に巻き込まれて貼り付いて残っているため、穴が小さくなりキツキツになってるレコードの事です。
その様なレコードはそのまま聞いてみても、音に解放感がなく、つまった様な変な音になるのです。
対処の方法は簡単です、レコードの穴にカッターを突っ込み軽くグリグリ回すだけです、削りカスを拭き取り聞いてみて下さい。開放的なのびのびした優しい鳴り方になります。
それは何故なのか?これもよく考えてみて下さい、ディスクスタビライザーと同じく、センタースピンドルとレコードが強く結び付いてレコードの再生エネルギーがセンタースピンドルに逃げてしまうからだと思うのです。
この方法も私が目の前で巻き込んだラベルをはがし、ディスクスタビライザーを外した音を聞かせてあげても、その時は良いと納得されていたのです、しかし次に伺うと、またディスクスタビライザーが乗っているのですが、三回程でこの病気は完治されます。
スピーカーの内振りセッティングもこれらと同じ様なもの、思い込んでいるので、こちらはなかなかなおりません。
二本のスピーカーのスピーカーが消えたかの様な鳴り方を作るセッティングとは、僅か1㎜程の動いたか動いてないかのとても難しい作業なのです。
そこには位相も絡んで来ます、残念ながら私はこのセッティングの能力に乏しいのです。
二本のスピーカーが内振りセッティングになっている貴方、そのままでは何時まで経っても今のレベルから抜け出す事は無理です。