オーディオは並大抵では鳴らない
自分のオーディオ人生を振り返ってみました、出来上がってみると実にあっさりしたシステムに見えますが、ここに到達するまで実にたくさんのミスをして来ました。
そして、そのミスに気付き少しずつ丁寧に妥協なく確実になおして来たのです、実に余計な事をたくさんしており、それがいかに音を汚していたのか今ならはっきり分かります。
このblogをお読みになり、お分かりかとは存じますが、オーディオから異次元のサウンドを鳴らすなど実は並大抵な事ではないのです、そして自分だけが良いと思ったのでは駄目な厳しい世界なのです。
過去に人生の先輩と信じた方々にたくさん間違いを伝えられ、その都度に大金を使い、日本経済の底が抜けた(バブル崩壊)時、お金は全く残っていませんでした。
それが私のオーディオの完成を遅らせたとも言えますが、逆に上手い具合に辛酸をなめる事が出来、成長出来たのかもしれません。
でも振り返ってみて、私は止まった事はありませんでした、お金がないなりに百均に通い、工夫して色々な音質改善をしてみたのですが、やはり百円の商品は百円の価値しかないのです、しかし傾向が分かり応用して、そこからヒントを得たのも事実です。
でもその時の経験は今の私を作る礎となったのは言う迄もありません。
つまりこうなのです、最低を理解出来たから最高を知る事が出来たのです、細かく丁寧にやって来たので、聞き分ける能力が身についたのです。
そして自分より優れたシステムをたくさん聞いてきました、その時は敵いませんでした、しかしいつの間にか努力を重ねて経験を積んでいたので、私のオーディオはかなりのレベルに到達していたのです、なかなか進歩していたのに気がつきませんでした。
今では何処に行って聞いても自分のシステムを超えるオーディオにはなかなか出合えません、なのでそこそこのホールでクラシックコンサートを聞くようにしているのです。
ズバリ一直線にそこに到達出来る筈はありませんが、とても参考になるのです。
ミリミリ一つの楽器だけを聞くのでなく、全体の雰囲気を響きも静寂も含め聞いていると、様々な事が見えてくる様になるのです。
つまり思考も耳も広くなるため、どうすれば良いのかが素早く分かる様になるのです。
読んでると簡単そうに見えるのでしょうが、ここに到達するのは並大抵の経験ではありませんでした。
私の場合何にも分かっていない自分を理解する事から始まったのです、分かっていない事を理解する事で人は更に次の扉を開く事が出来るのです。
俺はこれで良いのだ、これでは未来永劫何の進歩も潤いもないつまらない人生になってしまいます。
オーディオは終わりなく、深いのです。