勝たなくていい
でも負けないで欲しい、謝る広い心と、感謝の気持ちと、譲り合う心、他人はそうでなくてもいい、放っておけばどうせその内勝手に消えて行く、そんな御仁が最近増えている。
自分はそうならない様にしよう、そしてチャンスを掴もう、人は遅いと言う事はない、どこからでもやり直しはできます。
正直この私がそうでした、「何でたくさんの親戚の中でお前だけがこんなに駄目なんだ?」と若い頃、両親からもみんなからもそう言われ続けました。
昔で言う不良(ツッパリ)今で言うヤンキーです、何時も鋭い目で人を睨み「これが俺だ文句あっか?どうせ俺なんか何やっても駄目なんだ」でもグレてた訳ではないのです。
そして、今の家内と出会い結婚したのです、家内はかなり年下ですが、何時も優しく包んでくれましたが、私は家内を突っぱねる事さえ幾度もありました。
何をやっても上手くいきません、つめが甘いので悪い事ばかり起きました、お金もいつもなく、出ていく一方でした。
そして少しずつ家内の意見を聞き入れる事にしたのですが、心の何処かでそれがストレスになり、器の小さな私は遂に傷害事件を起こし、逮捕され二十日間拘留されてしまいました。
出所した私を家内は優しく包んでくれたのです、でもまだ目付きは鋭く人混みでは一触即発状態、分かってはいるのですが、直ぐに切れていました。
しかし、総て自分が種を蒔いてる事に少しずつ気が付いてはいました、要は世の中総てに甘えていたのです、でもまだ生活は苦しかったです。
そして時は過ぎ、両親に頼み込み、実家を建て換える計画が持ち上がってから、私は少しずつ駄目だった自分に気が付きました、そして、去年位から父や母が急激に歳をとり弱って来ました。
その両親の介護が一気に私にのし掛かりました、待ったなし泣き言など言ってる暇もないほどでした。
そして今年の六月に遂に父の最後を看とる事が出来たのです、父の最後は本当に穏やかなものでした。
後悔がないとは言えませんが、父の立派な人生を見た気が致します。
これ総ては家内のフォローがあっての事と忘れてはなりません、家内よ今まで本当にありがとう、これからも至らぬ私ですが、どうか宜しくお願いいたします。
今なら言えます、良いも悪いも総ては自分が招いたこと、素直に清らかに行動し少しの余裕をもって生きていれば必ずチャンスは訪れます。
何と、私が落ち着いて来たのは56歳の今年位からです、両親の死と真剣に向き合ってからなのです。
父は最後、私をとても頼っておりました、それが総てなのです、母も私を頼っております、これも答えなのです。
負けないで欲しい、でも勝てなくて良いと思います、必ず明日はまた日がのぼります。