父よ…
私は気付きました、父が大好きでした、亡くなって初めて分かりました、父よ…今、再び貴方の声が聞きたい。
夫婦や兄弟は三代、親子は一代と宗教では言います。
ならば、せっかく貴方に許しを乞い建てさせて頂いたこの家を、私は家長としてしっかり守り、静かに楽しく母と家内と三人仲良く余生をおくりたいものです。
僅かばかりの老後を用意して、我々若夫婦はささやかに旅行などして、これからは楽しく穏やかに暮らしたいのです、少し寂しいですが、年齢的にもう闘う時は過ぎたのです。
母の事は個人的にはとてもうまくいっていて、色々書いていますが、けっこう楽しんでいます。
でも父を看取れ、無事に四十九日を終えられ、私は少しは一人前になれたのでしょうか?答えを求めたいが、やはりまだ半人前ですね。
父よ、貴方は若い頃から家を出て、戦争の為、飛行機の整備等を経て、陸上自衛隊に勤務しておりました、定年後は、慣れない運送会社で働き、その駄目な会社を店頭公開に迄持っていった男です。
私は紆余曲折あり、貴方とは少し違った人生になりましたが、貴方の息子でありそれに恥じない音を必ず鳴らしてみせます。
私は幸せでした、ありがとう。