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この記事は、2018年11月7日に、FC2ブログからこちらのサイト(https://we-spirits.jp)へ
移転したものです。

凄い音

世間にはどの様な凄いシステムが存在し、そしてどの様な音を鳴らすのか、若い頃、これが気になり、随分あちこち無理を言っては聞かせていただきました。

しかし、これは若い私の錯覚であり、どれも大したシステムはありませんでした。

とにかく凄いと言われるシステムはどれも巨大で、ダブルウーハーは当たり前、どれもユニットの数が多かったです、まあそう言うシステムの音を聞いてみたかったのですが。

色々聞かせていただき、素人の私から見ても「これだけのユニットをしっかり揃えて、トータルで帯域バランスをとるのは大変な事だろうな」そう思いました。

正にそのとおりのバラバラな鳴り方でした、ご本人様が自慢げなだけ、私もマルチフォーウェイダブルウーハーまではやってみた事がありますが、今からするとその音は実に酷い音でした。

そして「自分の求める音は、違和感なくずっと聞いていられる音だ」そう思うようになり、それを求めてオーディオを追求すると、スリーウェイが限界と定めたのです。

とは言っても暫く(20年程)はLCネットワークのツーウェイで聞いていたのですが、音のまとまりは良くジャズはそこそこ鳴るのですが、クラシックはどうしてもツィーターが繋がらないと上手く鳴らないのです。

それからも別の意味で、凄いと言われる音をあちこち聞かせていただいていました、同じツーウェイでもかなりの差があるシステム(初めて聞いた音の良いシステム)に出会ったのです。

シンプルなのですが帯域バランスが整っていてかなりのレベルでした、まるでツィーターが繋がったかのような、ウーハーとドライバー&ホーンのツーウェイの構成でした。

「私と同じボックスでウーハーでドライバーで何故こんなに違うのだろうか」私は鳴らされた方に質問しました「経験があるからね、そして細かな所をいじって調整してるんだよ、違いが分かる?」私「はいっ、音の縁取りや奥行きが全然違います」相手はそうですか。

しかし何故だか低い音階が鳴らないのです、そこで少し気がついたのです「ひょっとしてツィーターは、いいものをしっかり繋ぐ(品位の高いものを起き台や位置も含め決める)事で、自然界のような帯域バランスを部屋の中で作り、低音をバランスさせる為に有るのではないか?」と。

それから時は流れ、紆余曲折あり、システムを色々な方向から改善し真実を炙り出してきた、そして「総ての帯域はお互いにバランスさせて手を結んでいる」このメカニズムに気付いた訳です。

しかし「総てをしっかりバランスさせるのは至難の技である」この結果に至った訳である。

そして誰もその本当の真実を知らない、だから鳴らないのである。

しっかりしたところに、しっかりしたシステムを間違いなく据える事が出来れば、あなたのシステムは間違いなく鳴るのである。

でもその様なシステムに未だ出会った事がない、みんなどこかに欠点がある、これもまた事実です。

凄いシステムなど何処にもない、鳴ったシステムが凄いのである。

もっと言えば鳴らされた方が凄いのである、凄いシステムを鳴らされてる方と全く同じものを揃えても、お部屋が違えば全く別の答えが出るのです。

凄い音とは結局、何処にもなかった、鳴らす人の器がそのまま音になってそのスケールがシステムから鳴るのです。

ならばあたなが先にそこへたどり着くのか、私が先なのか分からない、世の中には頭のいい方がたくさんいらっしゃる。

このブログにできる限り書いて来ました、過去の失敗も持論がひっくり返ったのもお許し願い、端折らず最初からお暇な時に総て読んでみて欲しい。

このブログを読むとは私との対話です、しかしどうご理解されるかはあなたの読解力次第となる、しかしお読みになればその内に、とあるパターンにお気付きになるはずである。

自分で話すのも何ですが、私の音質改善はあまりぶれてはいないと思う。

物を買い換えて音が良くなる程オーディオは簡単ではない、今の現状のシステムは実はまだまだ上手く鳴るのです。

それをしゃぶり尽くしてからでも機材を買い換えるのは遅くはない、今のシステムを鳴らし切る事も出来ないで、更に優れた機材など選ぶことも使いこなす事も出来ないと私は思う。

私は以前の機材(昔は名機だったが今は中古で安価なもの)を散々使いこなし、限界が分かったので、総てを揃えなおしたのです。

下地がしっかりした所に間違いなく優れたシステムが据えられたその時、音は癖がなくうっとりするレベルになった。

しかし、慣らしは私の事をあざ笑うかのようにゆっくり進んだのです。

総てはコツコツと間違いなく丁寧に積み重ねて行くもの、偶然など絶対にないのです、総ては想定内なのです。

しかしこれはやった者にしか分からない事です。

凄い音もシステムも何処にもなかった、ならばオーディオは下克上の厳しい世界、いい音を鳴らした人の勝利なのです。

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