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この記事は、2018年11月7日に、FC2ブログからこちらのサイト(https://we-spirits.jp)へ
移転したものです。

震動

若い頃、私は震動に無頓着だった、このお話はスピーカーから床や空気を伝わるものとか、機材に内蔵されている電源トランスの唸りがラックや床を伝わり、他の機材に影響する震動の事を書いている。

「アンプのトランスが唸る事じたい信じられない」こう話す方がいらっしゃる、しかし、トランスは唸るものです。

機材の下に敷く素材で、こんなに震動の伝わり方に違いがあるとは正直思ってもいなかった。

いわゆる質の事である、若い頃は圧倒的な重量と質量で跳ね返すものと思っていた、やはり適度に牛耳り適度に響かせるものなのだと思う。

だからコンクリートブロックや金属の固まりがいいと思っていた、しかし違うのである。

そのものの音色や音階が再生音に追加されるのである。

私はミュージシャンから注文を受けてケーブルを作る事もある、みなさん口を揃えて話す「ケーブルは叩いたそのものの音質になる」と。

私も同じように思う、何故インシュレーターとして、機材やスピーカーの下に敷いた楓の木(楓だけではない)が優れた音を鳴らすのか?

何故クラシックの弦楽器や、アコギや、エレキギターに多く使われているのか、それを考えれば容易に答えが出る筈である。

イタヤ楓がとても多いのである、エボニー(黒檀)や桜も多いが、桜はピアノのボディーが多い、エボニーはネックの部分に多い。

ピアノ(桜)の響きは強烈で躍動感がある、エボニーは解像度が高く指で押さえるネックの部分に使用する事で、音を細かく司る事をし易くしたものと思われる。

オーディオ機材の下に敷いてみても、当然、同じような響きになり、やはり使いどころの巧のような経験や感性やセンスが必要になる。

この素材の組み合わせパターンは永遠に答えはないが、ある程度の答えならあると思うが、こんな事をオーディオで細やかにやった方も少ないだろう。

先に語ってくれたミュージシャンの言葉がヒントになり、気がついた事もある。

とにかくみなさん色々な方法と素材で試しているようですが、あまり色々使わず、先ずは単一素材そのものの音を掴んでみてはいかがなものでしょうか。

私自身やった本人が、まさかこんなに変化するとは思ってもみなかった。

何度もお話するが、ただ音が変わったのと、本当に音が良く改善されたのとは、全く意味が違うのです。

ただ美しい響きや、音の力強さに秀でた木材はそんなにたくさんはありません。

そして木材と金属をブレンドしたものもあまり響きが宜しくないのです。

これは昔、私はある方に認められ、防音の会社をおこそうと、仲間何人かと防音パネルを作ろうとした時のお話です。

見事、普通は壁の暑さが40センチなければ200hzを30db減衰させ、防音出来ないと言われた時代に、僅か2センチの特殊なパネルで我々は成功したのです。

しかし、仲間との考えが合わず、結局、その話は泡と消えたのですが。

これは吸音させるのか遮音させるのかが問題になりましたが、これが今のオーディオの震動対策に役立ちました。

その前に総ての(機材やスピーカーやラック)下に板を分厚く敷く事の大切さを教えていただいたお客様には、今でも感謝しております。

その音の変化とは、部屋を基礎から作り直した位の違いがありました、色々試してみましたが、下に敷く板は値段相応のものです、かと言って色々なメーカーが作っている高価なインシュレーターは必要なしです。

どれも個性やコンセプトが強く出て、選ぶ選択肢がありません。

何時でもつけられ直ぐに現状復帰出来る、これがこの実験のメリットです。

あまりに高価なものでは、失敗したときかなりのダメージをおいますが、所詮は素材を気にした板です、大した出費ではないと思います。

しかし、安物のベニア板やラワン材を敷いてみて「驚いた」と話される方も大勢いらっしゃいます。

敷かないよりはどれだけましか分かりません。

ただ叩いた音がそのものの音質に繋がる事も事実なのです。

木材が総てとは申しませんが、なかなか加工がし易く、音がいいものは存在しないのも事実だと思います。

震動は計り知れない影響を、再生音に悪い意味で与えています。

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