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この記事は、2018年11月7日に、FC2ブログからこちらのサイト(https://we-spirits.jp)へ
移転したものです。

冷蔵庫の中の醤油

今日は我々が介護(アルツハイマー型の認知症)してる母のお話です、少しお付き合いいただけたら幸いです。

お昼に家内が用意してくれたおやつを、私が毎日階下の母へ持って行きます。

すると母は「何か頭がおかしい、今11:25分だ」この会話を約一分の間に20回は話します。

聞いてて嫌になります、そして冷蔵庫の中を確認すると「醤油を冷蔵庫の中に入れないで」と一日中伝えてるのに、醤油はちゃんと冷蔵庫の中に入っている。

記憶力が全くなく言葉を覚えられないため、会話として成り立たないので、伝わらないのです。

話が伝わらない、これは本当に困るものです、まるで話を聞いてないかのように見えますが、母は覚えられないだけで聞いているのだと思います。

私の今の常識を作ってくれた母がどうしてこの様な状態に、そう思いますが、答えは簡単、認知症になったから、気丈だった母はもういないのです。

でもかわいそうだけれど、たとえ覚えられなくても、言わなければならない事は 言わなければならない。

いくら家の中とはいえ、小さいながらもやはり社会なのです、独りだけ勝手気ままには出来ません。

母はもう、一つの事さえ記憶する事が出来ません。

冷蔵庫の醤油を、いつから入れるようになったのか知りませんが、私が知る限り一緒に暮らしている
時、醤油は、いつも食卓のテーブルの上にありました。

詰め替え用の醤油は台所の下にあり、しょっちゅう詰め替えていました。

今の母は冷蔵庫を魔法の箱のように思っているのでしょう、何でも入れてしまいます。

何故だか、といで余ったご飯、食べ残したご飯やおかずがラップにくるんで入ってます、総てすぐに腐るのに、何時も管理して捨てています。

母を見てると哀れですが、これが認知症介護の現実です。

母は自由のない部屋の中で、自分なりに自由に生きています。

母さん、穏やかにね。

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