ノイズカットトランス
去年暮れに、汚かった部屋を片付け、オーディオラックを作り直しスペースが出来た、そして合計六台のノイズカットトランスを外した。
残ったのは三台、CDPとマスタークロックジェネレーターとターンテーブルである。
後は総て外した、結果は良好、ノイズカットトランスをご理解されてる方には当たり前なのかも知れないが、私は迷宮にはまり抜け出せないでいた。
一台繋いでみてその時の結果が良いからと、総てに繋ぐのは愚の骨頂。
一台一台繋ぐ意味を冷静に考えるべきだった、もっと一台ずつしっかり時間をかけて検証する必要があった。
しかしそんな中でも音質改善もケーブル検証もしっかり行っていた、どう検証したのかは過去のブログに総て書いてきた。
お暇な時に、このブログを最初から少しずつ読んでみて欲しい、後に持論がひっくり返る事も多いが、ほぼ書いてきたつもりです。
ノイズカットトランスは合計で六台外した。
今はイシノラボのマルチシステムを使っているが、引っ越して二年位は年代物の中古品ばかりだった、それを使いこなした後に答えを出し、イシノラボのマルチシステムを依頼している。
CDPはマランツCD‐72aだった、アナログターンテーブルはヤマハのGT750だった。
CD‐72aは安価な割に音が柔らかく、音楽的なものを聞ける気がして気に入っていた、しかし聞きに来られた殆どの方に良くないと言われ気になっていた。
ヤマハのGT750はターンテーブル自体は慣性があり、回転が安定していて良いと思った、問題はアームとキャビネットと、電源トランスがキャビネットに留めてある事だった。
なのでチーク材で重量級のキャビネットを作り直し、ターンテーブルと回路ごと載せ替えた。
トーンアームはオーディオテクニカのAT‐1005||に取り替え、内部配線も新たに取り替えた。
電源トランスはキャビネットから外し、少し離した場所に質量のある角材に取り付け設置した、オリジナルキャビネットの時は、耳をあてると唸ったトランスの音が聞こえたが、なくなった。
改造になるが、とても効果てきめんで、優れた音質になったが今はもうない。
しかし、年代物のマルチシステム(アンプ系)は次々に壊れて行った、そこそこのメンテは出来るが、さすがに嫌になった、そしてハイエンドでCDPや、マスタークロックジェネレーター、ターンテーブル、トーンアームを新たに揃え、マルチシステムを全部イシノラボへ依頼したのです。
昔東京近郊のオーディオショップの中に、ウエスタンスピリッツとして在籍していたとき、ノイズカットトランスは良く売れていた。
その時の影響でノイズカットトランスは、繋いだ方がいいと思っていたので、新たな部屋になったら機材全部に繋ごうと思っていた。
ビンテージのオーディオ機材に、ノイズカットトランスを繋いだ音は合っているのかもしれない、と言うか適度に古さをカバーしてるように今は感じる。
しかし私はイシノラボのマルチシステムが揃った時、ノイズカットトランスをマルチシステムに繋がずに聞いてみる必要があったと思う。
イシノラボのマルチシステムは、定数のしっかりした新しい部品で作られている、なのでノイズカットトランスは必要なかったのだと思う。
プリはラインはパッシブ型(電源はオフで鳴る)ですが、フォノ回路があるためトランスが必要、私のはファインメットコアのトランスを積んでいる、そしてMCトランスはスーパーパーマロイのコアで歪みの無い(特殊な巻き方)もの、ボリュームはUカーブのタイプでなく、セイデンのスイッチにしてもらった、当然ライン入力には一系統だけバランスをつけてもらった。
そしてパワーアンプは総てEIコアのトランスを積んでいます、出力は小さいですが、歪み感のないガッツのあるパワフルな音です、こちらには1デシベルステップのレベル調整が付いてます。
チャンネルデバイダーより細かな調整も必要になるかもしれない?と思ったからですが、チャンネルデバイダーの調整範囲内で帯域バランスがしっかりとれました。
僅か0.5デシベル上げ下げたりしても帯域バランスは崩れ、今以外の帯域バランスはウエスタンスピリッツはないのです、それはノイズカットトランスを外した今でも、全く変わりません。
と言う事は、音質改善もケーブル検証もしっかり進んでいた事になるのです。
ビンテージのオーディオ機材にノイズカットトランスは有効な場合もあるとは思うが、シンプルで定数のしっかりした部品で作られた、マルチシステムにはノイズカットトランスは必要ないと思う。
フェライトコアや、エナコムは私は付けていた経緯もありますが、総て外しました、音が重いからです。
何かを足して音が良くなる程オーディオは簡単ではありません、私はむしろ消去法で音質改善をしてきたのです。
何かを追加させると狙った所は良くても、全体の中の何かのバランスが崩れるものです、いくら専門分野に詳しくても、メカごと合わせて見つめ考えないと、本当のオーディオは分かりません。
ウエスタンスピリッツは 2018年を飛躍の年にしたいと思う。
オーディオは難しいのです、これで成功などどこにもない、また成功のパターンもありません、色々やるから持論もひっくり返る事もあるのです。
今回ノイズカットトランスを外してから聞いて来ましたが、総じて軽やかでしっかりした音質になりました。