アロエのハンドクリーム
これはアルツハイマー型の認知症を患った母のお話しです、暫しお付き合い下さい。
夕方帰って母の所へ行くと、食べてはいけない時間にご飯を食べていた、それは分からないんだからまだいい。
ご飯を見てみると、上に緑色のものが乗っていた、それを食べている、周りを見てみるとアロエのハンドクリームがあった、蓋を開けて見てみるとアロエクリームである。
そしてまたそれが乗ったご飯を平気で食べた、もう味覚がないのである、普通の方には食べられませんよね?
多分、少し前おかずが少ない時用に、桃屋のご飯ですよを冷蔵庫に入れ、母に選択肢を与えようとした事があった、その容器とハンドクリームの容器の形が似てるので、持ってきて食べたのだろう。
認知症とはこの様なものである。
母は気温の寒暖の差が理解出来ず、季節感や昼夜や時計を見ても時間が分からないのです。
昼寝をして目覚め、その時が暗いと、朝早いと思ってしまうようです。
そして相変わらず冷蔵庫に醤油と味の素が入っています、以前は気がついたら出していましたが、出したり入れたりすると宜しくないので、諦めてそのままにする事にしました。
かわいそうですが、もう母に選択肢を与えてはいけないのです、最近トマトを冷蔵庫に入れてますが、一つでは食べるとなくなると思うのか食べません、5~6個入れると、直ぐに全部食べてしまいます。
「でも好きなのならばいいよね」
しかしハンドクリームの類は総て捨てました、母の健康の為です。
母さん、元気で長生きして下さい、そして人生二度目の東京オリンピックを観ましょう。