母の事
施設長さんから五月三日に、現在の母についてご連絡をいただきました。
母は入居してから三日間位は、私を探して施設の中を徘徊したそうです「何か探してるの?」と介護士が聞くと「お父さんがいない」と言うのだそうです、お父さんとは多分私の事です。
私と言う力強い存在が家に帰ってきた事で、母の思考から本当の父が消えて、時を同じくして認知症が進んだ為、母の頭の中で、私がお父さんにシフトしたのだと思います。
なので私が何度「お父さんはもう亡くなったよ」と伝えても、記憶がないため駄目だったのです。
施設の方は、入居前に我々から聞いた母の症状と全く同じだと言いました。
やはり便失禁がかなりあるらしく「今までの在宅介護では計り知れないものがあったでしょう」と言われました。
母の行動パターンがおおよそ把握出来たみたいです、夜の12:00と3:00に便意をもよおすみたいで、部屋にトイレがあるのが覚えられず、廊下へ出てくるのだそうです、介護士の方は常に滞在されてるので、部屋へ戻され見守られながら用を足してるそうです、安心しました。
在宅では階が違うため、我々は知らずに寝ていた事になります、母はトイレが分からずお漏らししていたのだと思います、母はそれもおぼえてないため、朝になったらえらいことになっていたのだと思います。
そして我々がどうしても在宅の時に出来なかった事、紙オムツをはかせる事です。
今は介護士の言う事を聞いて、はいているそうです、もう一つはお風呂です、これもすんなり入ったそうです、この時だけは布パンツを要求したらしいのです、在宅の時は絶対入ってくれなかったのです。
親しい友達も一人出来たそうです、お互い認知症なので、二人で一日中同じ事ばかり、かみ合わない話しをしているそうです。
私の考えですが、母はもうすぐ施設での生活に慣れると思います。
認知症の方と言うのはプライドが高いので、他人か目上の人の言う事しか聞きません。
今こう思っています、結局これがお互いにとって最善の方法だったのです。
今まで一階に独りで生活をさせて悪かったのだと、母は気付かぬ内に何にも出来なくなっていたのです、若い頃あれだけ気丈な母だったのに。
逃げになるかもしれませんが、我々は母を見捨てた訳ではありません、確かに大変でしたが、今、母親の心は穏やかなのだと思います。
施設によって扱いが違うと聞きますが、母の入った施設は本当にアットホームで、とても良いところです。
入居して僅か六日でしっかり連絡をいただける、お忙しい中感謝いたします。
同じ境遇で苦しんでる方へ、みんかい(民間介護施設紹介所)へ伺ってみて下さい。
必ず道は開けると思います、我々のように頑張り過ぎる前に。
ただし色んな施設を実際に見学し、入る家族に合った施設を選んであげる事が大切です。
どうせボケてるんだからどこでもいいや、これはやってはいけないと思います。
私事ではありますが、やっと頓服を飲んで汗をたっぷりかいて、シャワーをあびると快方に向かっております。
家内へ、今回もご迷惑をかけ大変お世話になりました 、何時もありがとう。