オーディオテクニカ AT-1005Ⅱ
私が現在使用しているトーンアームです、先ずは針圧をかけやすいのがこのトーンアームの最大の特長ではないでしょうか。
高さをしっかり合わせて、メインウェイトでゼロバランスをとり、アームに付いているサブウェイトをスライドさせ針圧をかけていく。
しかし、このトーンアームは、メモリがアバウトで今一つ正確でない(どこのメーカーのアームも全部同じ)ので、ちゃんとした針圧計が必要です。
全体的にはシンプルな作りになっていますが、その精度はやはりかなりのものです、なのでローコンプライアンスなカートリッヂでも、ハイコンプライアンスのカートリッヂでも全く問題なく動作します、メインウェイトの調整の幅も広く大体のカートリッヂが装着可能となります。
音の特長は太くストレートで繊細さも兼ね備えています、発売当時は一万円以下だった時もあるようですが、その当時の一万円はかなりの値段でした、今の時代にこれを製作販売すると間違いなく十七万円位になると思います。
とにかく日本の工業技術は昔からとても優れています、オーディオテクニカをはじめ、Grace、スタックス、サエク、フィディリティーリサーチ、等、今改めてカタログを見ると、ページをめくる度に完成度とその数に驚きます。
AT-1005Ⅱは今はローコスト(中古品)ですが、貴方の調整能力次第ではかなり優れたトーンアームと言う事です。
私は今デノンのDL-103を付けて使用していますが、個人的にその音に何の不満もありません、でも調整はシンプルがゆえにかなりシビアです。
これは個人的な意見ですが人気の高いSME(seriesⅤは別格)3009よりは、音や作りはターンテーブルによっては、優れていると思います。
ただ、アームリフターが標準装備で欲しかったなと思います、演奏が終わり針を上げる時、少し不安がありますから。
AT-1005Ⅱ良いトーンアームです。