ドライバー
途中アルテックも使っていたが、音の丸さが好きではなく、結局JBLを使っている、2インチドライバーも使ってみたが、振動板の動きがトロく嫌になり、今はJBL LE85のダイアフラムをUSAラジアンに交換し、そこで落ち着いている。
何故、振動板を換えたのか、私はキッチリした性格なので、左右のインピーダンスや能率が揃わないと嫌なのである。
JBLオリジナルは全く揃わないのです、そして音が渇いたようで汚い。
ラジアンのダイアフラムはへら絞りなので、中心部が薄く外に行く程分厚くなるため、振動板がたわまず正確なレスポンスを期待できる。
インピーダンスも能率も左右しっかり揃っている、耐入力も100ワットと大きいため、まず飛ばない。
そしてJBLのダイアフラムを具(つぶさ)に観察してみると、ねじ穴の裏に0.数ミリのアルミの板が張り付けてあり、ダイアフラムを浮かせ空気を抜いて高い周波数までのばそうとしている、これがヒャラヒャラした音の原因と個人的に思った。
ラジアンはそんな事はしていない、振動板のエッヂはマイラーを使い、軽くして強度を上げレスポンスを向上させ、付帯音が付かないようになっており、3ミリ程の穴が六ヶ所空いている、そこから空気を抜き高域をのばしている。
エッヂに開いた穴から空気が抜ける風を切るような音になることを危惧したが、私には一切感じなかった。
そして1インチドライバーの振動板の大きさは適度で、2インチドライバーのような付帯音も少なくレスポンスに優れる為ハイスピードな音が聞ける。
但し1インチドライバーに取り付けるホーンはカットオフ周波数が250ヘルツ位のものを選ばなくてはならない。
私はマルチで130Aと800ヘルツでクロスさせているが、実際は教科書どおり綺麗にカットされてる訳ではなく、結構だら下がりに切れている。
あえてそこを狙い800ヘルツでクロスさせる事で、ジャズを聞いた時のウッドベースの弾んだ雰囲気が聞けるのである。
ものは総て理論的に考えて構成するのであり、例えばLE85を購入しただけでは、何の繋がりもない、ごくふつうの音になって終わりです。
それらがたくさん重なりウエスタンスピリッツの音は構築されているのですが、正直まだまだ気に入らないところはたくさんあります。
ドライバーはオーディオの中の一部にしか過ぎませんが、大切なユニットなのです。