2S PEWは剥離が大変
今まではPUW(ポリウレタンワイアー)ポリウレタン被膜だった、剥離は容易だが熱に弱い。
今回は2S PEW(2種ポリエステルワイアー)ポリエステル被膜だが、被膜が薄く熱やこすれに強い、しかし剥離がとても大変。
今回のリッツ線は0.12ミリ単線108本を一本にまとめて特注したため、剥離剤が中まで染み込まないからか、被膜が強いのかなかなか剥けてくれない、色々工夫して何とか剥離出来た。
普通の剥離剤でも剥けない事はないが、三十分はかかってしまう。
これでは生産効率が悪すぎると思った。
それでも今までの五倍は時間がかかる、しかし綺麗に剥離出来た。
せっかく年月をかけて108と定めた本数である、この数値をしっかり導通させたい。
作ってみたがかなりの音だった、明らかに今までのリッツ線より音は進歩している、しっかりしていて音に芯があり静かになった。
以前のリッツ線は半田の熱で、かなり後ろまで熱が伝わり被膜が溶けて導通してしまい、出来上がったケーブルは何本かショートしていた。
今回は作業効率と、一本にまとめる事でのエアーギャップのない音を狙ったのだから成功したと思う。
点音源からの広がりとその奥行きは他に類をみない。
まだまだであるがやはりリッツ線は優れていると思う。
それでもまだまだ色々な作り方があるので、ケーブル作りに終わりはない、オーディオもまた然りである。