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この記事は、2018年11月7日に、FC2ブログからこちらのサイト(https://we-spirits.jp)へ
移転したものです。

JBL LE-85



私が初めて購入したJBLのドライバーは2420だった、当時何の根拠もなしに、プロ用だから良いだろう、そんな短絡的な考えだった、私はそれから2420を何本買い替え使ってきただろう、かなりの数になる、少なくとも10本以上にはなる、年代や程度によって音色が違った、そして三年前に、やっと現在のLE-85になったのである。

しかし、中古で購入するしかなかったので、経年変化で様々なトラブルがあった。

先ずこのドライバーの一般的なトラブルは、裏盖に張ってあるウレタンが経年変化で溶ける事だ、、私のもそうだったので、総て剥離剤で溶かして外し、応急処置で薄いフェルト(厚さ4㎜)を貼ってみた、でも、何か異様な音がした、最初はクリアーに感じたが、ヴァイオリンとピアノの高い音階が凄くうるさくなった、次にニードルフェルトの一センチ厚位を貼ってみた、音は落ち着いたが、情報量が減った気がした。

最初に裏蓋を開けてみた時からダイアフラムが少しヘコんでいた、情報量が減ったのとは関係ないが、気に入らないので、色々調べて、オリジナルではなく、ダイアフラムをUSAラジアンに変えてみた、歪みが少なく、抜群のレスポンスなようだ、それと今までになくインピーダンスが8Ωに落ち着いた、これはJBLにとってありがたい事だ、オリジナルダイアフラムの、インピーダンスの暴れた粗い音が、JBL本来の音だが、私の目的は歪みのない方向へ持っていき、早くネットワークの部品定数を決めたかったので、ラジアンに踏み切ったのだった。

実際に冷静に何日か聞いてみて、JBLの音とは鳴り方が変わったが、特性はかなりフラットなようだ、その為、ネットワークの定数変更をした、ラジアンのマイラーエッヂがとても良さそうだ、振動板も、ヘラしぼりで加工しているとの事、普通JBLの振動板はプレス加工なので、振動板の真ん中が肉厚で外側が肉薄になっている、しかしラジアンは真ん中が肉薄で外側が肉厚になっている為に、真ん中がたわまず、マイラーエッヂの効果とあいまって、理想的なレスポンスを得られると説明があった、聞いてみてもまさにそのとおりだと思う、とても理にかなっていると思う、そして音の情報量がJBLのオリジナルダイアフラムの時より増えた。

しかし、まだうるさい!そして私は、とうとうパンドラの箱を開けてしまった、以前から気になっていた事があった、JBLのオリジナルスピーカー端子を外し、その穴からウエスタンのケーブルを入れて、隙間を塞ぎ、ラジアンのダイアフラムのリード線に、スピーカーケーブルを直に半田で留めたのである。

その結果、まるでウエスタン594の様な、落ち着いた滑らかで、爽やかな渋い音になった、うるささもなくなったが、どこか薄っぺらいJBLの音は完全になくなった、この実験は不安定な端末をしっかりさせ、エネルギーロスを減らし、跳び跳ねたようなうるさい音をなくそうと私が勝手にやったのだ。

ドライバーに付いている端子が私は以前から嫌いだった、いかにもアメリカ的なアバウトな発想の端子で、日本のメーカーもお手本にしている、最後の最後かんじんな所に付けるべき端子ではない、PA等の現場で簡単に作業が出来る様にとの配慮なのだろうが、個人的に音にはマイナスだろうと思った。

この実験の結果は、話すまでもないだろう、今もそのままなのだ、しかし二度と外せなくなる。

そして、それと似たような事を私は他の場所でもう一ヶ所行った、オーディオは低音再生との闘いの歴史だ、考えたらそこに行き着いた、凄い効果だった。

この二つの実験は、私のサウンド構築の中で、最も上手く変化した、しかしかなり危ない作業になるので、個人の責任において慎重に行っていただきたいと思う、壊してしまう可能性があるからだ。

しかし、それからもLE-85は簡単には鳴ってくれなかった、おかけで地獄の一丁目入りとなってしまった。

しかし、最近特にトランペットの音が凄くクリアーになった、音はあれからまだ変化している。

振動板の小さなLE-85は800Hzでカットして使うならば、レスポンスが正確で、優れたドライバーだと思う、しかしカットオフが400Hz付近のホーンで、LE-85は真価を発揮できない、私の過去のブログにそのヒントはズバリ何度も書いてある、このブログだけで私のサウンド構築は絶対に分からない、色んなやり方があると思う、しかし、カットオフ周波数の高いホーンでは、未来永劫良い音にはならない、これだけは確かだ、今日の最後に、375では、音が濁りこうはいかない、あくまで私の主観だが。

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