[ お知らせ ]
この記事は、2018年11月7日に、FC2ブログからこちらのサイト(https://we-spirits.jp)へ
移転したものです。

B&W MATRIX802再び

今回は更に素晴らしい音で鳴っていました、我がJBLでは絶対に鳴らない、本物の引き締まった重低音が軽々と鳴っていた、聞いたのは、カウントベイシーのウォームブリーズである、やはり時代は進んでいるのか、高域はどこまでも透明で、音の消えていく感じが、今までどこで聞いたシステムより鳴っていた。

そして聞きながら考えていた、この高域は…やはりオルトフォンSPU A/Eの数少ない本物だけがもつ独特の音だ、我が家のDL-103ではこの様に品の良い感じと、低音の立ち上がりはない、しかし、限られたSPUからこの音を引き出すのは容易な事ではない。

中域もConcordのフィルウッズを聞いた時に、まるでスピーカーを無視したかのような、スピーカーから楽器がパラリ!とはがれた様なクリアーな鳴り方で、どこまでも細くしなやかだった、そして、フォーカスがピッタリ決まっている、私はずいぶんこのスピーカーを販売したが、この様な鳴り方をはじめて聞いた、やはり鳴らす人の努力でしかない。

前回ケーブルを換えた時は、確かに音のエネルギーは完全に低音に片寄っていた、ところが今日は、全体がうまく溶け込み、強く主張する周波数はなかった、やはりケーブルの真価を発揮するには、セッティングも重要になるし、時間もかかるのだ、繋いだ瞬間には分からないものだ。

クラシックを聞いてもジャズを聞いても、様々なレコードレーベルの音の差を越えて、見事に良い方へ導いて鳴る、正直脱帽だ。

それとやはり、メーカー製品は全体的に上手くバランスがとれていて、鳴らしやすい、個人でどんなに頑張ってネットワークを作り、挑もうともこの領域にはなかなか達しない、それを私ははじめて今日感じた。

しかしこのスピーカーは、私が25年位前に秋葉原で販売したスピーカーである、これまでその方と、ひたすら毎月の様に悪戦苦闘してきた、私が幾度提案しても、その方はなかなか納得されなかった、結局その方は、ご自分で色々セッティングを追い込んだり、端子を磨いたり、時には接触不良をおこしたり、それでもなかなか鳴らず涙ぐましい努力を重ねてきた、私は正直その行動力と、常に折れずに努力を重ねる姿勢に、胸を打たれていた、その頃からだろうか、音が変わり伺う度に音が洗練されてきた。

しかし彼は、セッティングをいつも音のバランスをとる為にしているようだ、でも結局彼のセッティングは、楽器本来の音と弾いてる人がいる場所や、奥行き感や音の広がりをセッティングで、見事に描いているのが聞いていると分かる、羨ましい位のセッティング能力だ、私のセッティングとはやり方が違う、別の方向から攻めるセッティング方法なのだろう、しかもその大変さを彼は、いつもおくびにも出さない、それが彼の素晴らしさだと私はいつも思う。

この人はいずれとんでもない音を鳴らすだろう、そう思っていた、そしてそれは今回現実のものとなった。

多分ブログを読んでる貴方はこう思うだろう…B&Wはなかなか上手く鳴らないと、そう、確かにそうだ、ただ買ってきて並べただけでこんなに力強く上手く鳴るスピーカーは、世界中どこを探しても存在しない、しかし普通の人はそのレベルから抜け出せず、システムのせいにする、でもそれは違うのだ、いつか絶対に鳴らすんだと思う根性が、ここまでの音にしたのだとしか言いようがない。

確かに私のウエスタンスビリッツケーブルや、色々なアドバイス等も彼の音の構築には少しは役にたっただろう、しかし私に出来る事は、ケーブルを作ってさしあげる事や、若干のアンプ等の配線の交換や、電源の取り回しや、簡単なアドバイスなどその程度だ、最後に鳴らすのはやはりお客様自身でしかない、ケーブルや電気的な知識も多少は必要だとは思う、でも彼にはあまり電気の知識はない、ではそんな彼が、なぜこの様なとんでもない音を鳴らしたのか?やはり最後は、本物を聞き分ける耳や、たぐいまれなセンスと、諦めない努力でしかない、そう思った、でも彼は更に高嶺を目指すだろう。

確かに彼は、私が薦めたCROWNのアンプに総てウエスタンスビリッツのオーディオケーブルを繋いでいる、しかし思う、オーディオは絶対にものではない、それが証拠に彼のスピーカーは、二年前迄は全く上手く鳴らなかったのである、むしろ退屈な音だった。

はじめて物凄いB&W MATRIX802を私は確かに聞いた。

我が家に帰りJBLを聞いた、負けず劣らず全く違う鳴り方で、パワーと太さのJBL、歪みがなくしなやかでレスポンスの優れたB&W、しかし、どこか好みだけでは片付けられない鳴り方の差を私は感じた。

B&Wは、鳴らす方にセンスと根性があれば、かなり優れたスピーカーシステムだと思う。

しかし、彼と総て全く同じシステムを購入して、全く同じセッティングにしても、この音は鳴るものではない事をお断りしておく。

オーディオは鳴らす人そのものなのだろう。

B&W MATRIX802再び” に対して3件のコメントがあります。

  1. ks より:


    今日の昼頃までは繋がりませんでしたが、今見るとHP拝見できました。
    私もパワーアンプにはDC-300A2を使用しております。このアンプを超えるものは中々ないように感じています。
    また電源プラグは非メッキのものと決めていますが、同じように書かれていて、我が意を得たりです。SPはTADのEXCLUSIVE model2402です。
    CDですが最近のES9018という石を使ったものはアナログの域に達していますよ。お試しあれ。

  2. WESTERN SPIRITS より:


    コメントありがとうございます。

    WESTERN SPIRITSのホームページですが、閉じておりません。
    確認をしてみましたが、問題なく閲覧できる状態になっております。

    ぜひ、またお越しください。

  3. ks より:


    とても参考になるblogですね。
    ところでWESTERN SPIRITSホームページが
    繋がらないのですが、閉じられたのでしょうか?

WESTERN SPIRITS へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です